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アクセンチュアで人材開発を統括する床次恵奈さん

アクセンチュアで人材開発を統括する床次恵奈さん

人気企業・注目企業が新人教育で使ったり、新入社員に推薦したりしている書籍と、各社の人材育成戦略を取り上げるシリーズ「社会人1年目の課題図書」。第6回はアクセンチュアです。

難関大学の学生対象の就活人気ランキングでは、総合商社や大手メーカーを差し置いて今や一番人気のコンサルティング業界。中でもアクセンチュアは近年、その順位を上げて注目されている。

同社が2021年度入社の内定者に推薦した図書はなんと17冊。「そんなに?」とたじろぐ記者に、人材開発を統括する床次(とこなみ)恵奈さんは笑顔でこう付け加えた。

「全員に17冊をすべて読んでと言っているわけではありません。当社の強みは人材の多様性。内定者も一人ひとり得意な領域が違うので、それぞれ自分にとって未知の分野の本を選んで読んでもらえればと思っています」

同社ではビジネス環境の変化に合わせて毎年、推薦図書も見直しているという。そこで21年度入社組のために新たに選んだ書籍の中から、3冊を厳選してもらった。それが『【図解】コレ1枚でわかる最新ITトレンド』『ITエンジニアのための【業務知識】がわかる本』『デザイン思考が世界を変える イノベーションを導く新しい考え方』だ。

技術の組み合わせ、発想できる人材に

ITの書籍が2冊も入っているのは意外だ。なぜコンサルティング企業でこれらの本が薦められているのか。床次さんによると、今やコンサルタントにもITの知識は必須。さらに昨年アクセンチュアが打ち出した企業としての新しい「パーパス(存在意義)」を意識しての選書だという。

「新しいパーパスは『テクノロジーと人間の創意工夫で、まだ見ぬ未来を実現する』というものです。社員にはこのパーパスに即した人材に成長してほしい。これまでコンサルティングの主な仕事は、お客様の課題を見つけて解決策を提示することでしたが、今はそれだけではありません。お客様自身でもまだ気付いていない視点から全く新しいビジネスを考え、提案する力が求められています。その土台になることが、この3冊には書かれています」

中でも床次さんが「イチオシ」するのは『【図解】コレ1枚でわかる最新ITトレンド』だ。同社内には戦略コンサルタント、デジタルコンサルタント、ソリューション・エンジニア、データサイエンティストなど様々な職種があるが、どの職種の人にも薦めたい本だという。

『【図解】コレ1枚でわかる最新ITトレンド』
著:斎藤昌義
出版:技術評論社
 著者はIT(情報技術)・通信関連企業の新規事業開発や人材育成などを手がけるネットコマースの代表取締役。初版は2015年だが、20年に出た第3版では「MaaS」「ニューラル・ネットワーク」「量子コンピュータ」などの新語を追加。内容も大幅改訂している。

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