追いパクチーや白髪ネギ、トッピングで絶妙アクセント

パイコーは通常のトンカツよりも肉が薄めで、衣が細かいので驚くほどサクサク。脂身が少ないしっとりした肉なので重くなく、食べ飽きない。ワンタンにはエビも入っているのでぷりぷりとした食感。坦々麺をすするとゴマの香ばしい風味が広がり、トッピングのパクチーや白髪ネギが絶妙なアクセントになって、「トッピングしないのはもったいない!」というおいしさであった。

同店ではこのトッピングが大好評なので、現在は「酸辣湯麺(スーラータンメン)」(1480円)をはじめ、ほかの麺料理やチャーハン、一品料理など、すべてのメニューにトッピングできるようにした。また6月11日から冷やし坦々麺も提供開始。大ぶりの「天使のエビ」が3尾ものった「天使の冷やし坦々麺」(1600円)と「野菜と鶏肉の冷やし坦々麺」(1200円)の2種。もちろんこれらにもトッピング可能だ。

「天使の冷やし坦々麺」には高級ブランドの「天使のエビ」が3尾ものっている

温かい坦々麺はストレートな細麺だが、冷やし坦々麺は中太の平麺で食べ応えがある。しっかりと冷やされた平麺はとても弾力があり、つるつる、シコシコと非常に喉ごしがよい。冷やし坦々麺にはレモンや酢も加えているらしく、前半はゴマのコクがメインなのだが、後半は爽やかなかんきつ風味でサッパリ。これからの季節にはぴったりの味わいだ。

コロナ禍で今は海外旅行には行けないが、自分流にアレンジした坦々麺を楽しみながら、銀座でシンガポールを旅した気分に浸れるのは何とも魅力だろう。

1日5食限定2480円 「映え」には最高

チーズのせ坦々麺にローストビーフを盛った「肉チーズあの坦坦麺」は圧巻のボリューム

次は大阪市内にある複合施設「TUGBOAT_TAISHO(タグボート大正)」の中にある「坦担麺専門店 KOBE ENISHI(こうべえにし)」大正店。同店は『ミシュランガイド兵庫2016』にビブグルマン(5000円以下で食事ができるコスパのよい店)として掲載された担々麺店の系列店。サンショウだけでも3種、トウガラシだけでも4種、ほかにインド産の香辛料など約50種類のスパイスを駆使するこだわりで、「汁なし・汁あり」の両方の坦々麺を提供している。

中でも2020年5月の提供開始以来、大正店限定のメニューで注目を集めているのが、1日5食限定のオリジナルメニュー「肉チーズあの坦担麺(ダイブ飯付き)」(2480円)。皿に汁なし坦々麺を盛り、その上にチーズをかけてバーナーで香ばしくあぶり、卵黄をトッピング。その周りには皿が見えないほどにローストビーフを豪快に並べたもの。肉だけで15枚前後ものせている。見た目のインパクトが話題になり、SNS(交流サイト)にも「映える」坦々麺として投稿されている。

とろりとしたチーズの下にはピリ辛味の汁なし坦々麺

同店のエリアマネージャー木村光希さんは「ほどよいピリ辛味の担々麺にまろやかなチーズがプラスされるので、味わいがマイルドになります。別添えでレモンとカレースパイスも無料で付くので、味変しながら楽しんでいただけます」と説明する。

ちなみにメニュー名の「ダイブ飯付き」とは小ご飯付きのことで、残った坦々麺にご飯を「ダイブ」するように入れて食べることから命名したもの。このボリューム感から、家族連れやカップル客、女性のグループ客がシェアして味わうのに人気で、スマホ撮影でも盛り上がる。1日5食限定で、ほぼ毎日売り切れているという。

新メニュー「鶏白湯坦担麺」には、ミズナ・玉ネギ・卵・肉ミンチなどがトッピング

さらに6月21日から提供スタートした新メニューが、汁あり坦々麺の「鶏白湯坦担麺 ダイブ飯セット」(940円、パクチーセットの場合は1180円、単品の場合は880円)。ゴマの風味が濃厚な芝麻醤(チーマージャン)や特製しょうゆダレ、鶏油、ガーリックパウダーなどで作ったラーメンの特製かえしに、鶏白湯を注いでスープを仕上げたものだ。

木村さんは「定番の汁あり担々麺はゴマ風味がメインですが、こちらはゴマと鶏のうま味が両方とも絶妙なバランスで味わえます」とのこと。神戸の本店ではマグロスープを使った坦々麺を提供しており、こちらはほどよい酸味が芝麻醤やスパイスの風味を引き立たせるのだとか。専門店らしく趣向を凝らした坦々麺を次々と生み出しているのだ。

さらに同店では麺にもこだわり、モチモチとかみごたえのある平打ち麺を使用。小麦粉にクルミ粉などを独自にブレンドしたものなので、かむと鼻から滋味深い香りが抜けて、素朴な風味が広がる。これがゴマ風味と相性抜群なのだ。同店は今後も専門店として、多彩な坦々麺を開発していくという。

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生産地名入り、とんでもなく長い名前の担々麺