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聞こえない音で観客のスマホ操作 ライブや映画を演出

連載 エンターテック(13)

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NIKKEI STYLE

日経エンタテインメント!

人間には聴こえない特殊な音を使って、観客のスマートフォンを操作できるシステム「Another Track」。この技術は、野球場で観客のスマホ画面を光らせたり、映画館での副音声上映などに活用されています。

この音響通信ソリューションシステムを開発したのが、エヴィクサー。技術専門役員CROの長友康彦氏に、MTVジャパンやユニバーサルミュージックなどで新規事業開発を担ってきた鈴木貴歩氏が話を聞きました。

【解説】Another Track
エンターテインメント関連に加え、防災での活用も
エヴィクサーが独自に開発した、音響通信ソリューションシステム。"映画館、スタジアム、劇場などで行われるプログラム"と、"観客側のデバイス"をその進行に応じて非可聴音で制御することを可能にしている。現在は、エンターテインメント関連で主に使われているが、防災時にも活用できるよう、実証実験が行われている。例えば、緊急事態が起きた際に、防災無線に音声透かしを入れることで、その音を拾ったスマホの画面に避難指示を表示するといったことなどを構想しているという。

みんながマイクを持つ時代に着目

――Another Trackとはどのような技術なのでしょうか?

スマートフォンやタブレットなどに向かって、人の耳には聴こえない特殊な信号を組み込んだ音を送ると、デバイス側のマイクが音を拾って専用アプリが反応、画面に映像や文字を表示したり、音声を流すことができるシステムです。

弊社では、スマホの普及によって皆が当たり前のようにマイクを持つ時代となったことに着目し、2012年ごろから音声に情報を埋め込む「音響透かし」の技術開発を始めました。当初は、音を受けてからデバイスが反応するまでに3秒ほどかかっていたのですが、現在では0.1秒にまで短縮することに成功。ほぼリアルタイムで反応させることができるようになっています。

――2018年には、千葉ロッテマリーンズの公式アプリにも採用されたそうですね。

彼らの本拠地であるZOZOマリンスタジアムでは、ホームランを打った際や、試合に勝ったときにあおり動画が流れるんです。その音声に特殊な音響信号を埋め込むことで、アプリを入れている観客のスマホがカラフルに光るようになっています。これをWi‐Fiなどの電波を使って行おうとすると、回線がパンクするリスクがありますが、Another Trackを使えば問題ありません。今後はマイク機能を備えたペンライトの「Lumi × Air」の発売も決まっており、球団のロゴなどを入れてグッズ化する予定です。

バリアフリー上演も実現

もちろん音楽コンサートなどでの活用も見据えています。現在でも制御型のペンライトはあると思いますが、これだと当日会場にいる人のものしかコントロールできません。会場で流れる音に「音響透かし」を入れれば、オンラインライブを家で見ている人の「Lumi × Air」を光らすことも可能になります。

――映画館ではバリアフリー上映や副音声上映に活用されているようですね。

昨年2月に、映画館でのバリアフリー上映に対応したスマホアプリ「HELLO! MOVIE」をリリースしました。聴覚に障害を持つ方には文字ガイドが表示され、視覚に障害を持つ方に対しては音声ガイドが流れる仕組みとなっています。現在、新作映画は、ほぼ全作品に対応しており、「私は目が見えないのですが、映画鑑賞が趣味になりました」といった声もいただいていています。

また、最近話題の副音声上映にも「HELLO! MOVIE」は対応。これまでに10作品以上で活用され、『映画 えんとつ町のプペル』では、上映場面に合わせて原作者の西野亮廣さんの解説を聴くことができました。リピーターを生む新たな施策としても注目されています。

――おもちゃや、ミュージックビデオなど、活用事例は他にも広がっているようですね。

「CONTENTS SYNC TOY」という、音に合わせて光るおもちゃを4月に開発しました。戦隊モノの変身ベルトなどで、今後需要を見込んでいます。他にも、「サウンドシンクミュージックビデオ」という、ミュージックビデオに音響信号を埋め込むことで、スマホのアプリで特別な映像が見られる取り組みも行っています。

将来的には、わざわざアプリを立ち上げなくても、ブラウザベースでも反応できるようにするなど、Another Trackが当たり前のように使われるようにしていきたいと考えています。

◇  ◇  ◇

スズキの視点

音声メディアの広がりによって、今まで以上に活用されるようになったのがスマホのマイクです。今回の取材で改めて、マイクがこれほどの人数に広がった時代はなく、その可能性は無限だと認識しました。またタイムラグが0.1秒に縮まった時に、技術のバリュー・プロポジション(提供できる価値)が明確になり、導入が一気に進んだことも示唆に富んでいます。あらゆるテクノロジーが、コンセプトだけでなく、"速度"という分かりやすい指標によってブレイクするか否かが決まると感じました。

鈴木貴歩
ParadeAll代表取締役。"エンターテック"というビジョンを掲げ、エンターテインメントとテクノロジーの幸せな結びつきを加速させる、エンターテック・アクセラレーター。エンターテインメントやテクノロジー領域のコンサルティング、メディア運営、カンファレンス主催、海外展開支援などを行っている。

(構成 中桐基善)

[日経エンタテインメント! 2021年7月号の記事を再構成]

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