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『春を告げる』の作り手、くじら ボカロPの曲作りは

特集 新ヒットメーカーの条件(9)

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日経エンタテインメント!

ボカロP、歌い手、絵師など、近年ネットからブレイクする音楽クリエーターが増加中。昨年の大ヒット曲、yama『春を告げる』の作詞・作曲・編曲を務めたのが、ボカロP出身の音楽プロデューサー・くじらだ。2019年4月に、初のボカロ曲をYouTubeに上げて、本格的に音楽活動を開始。同年8月発表の『ねむるまち』でyamaを、19年12月の『金木犀』では、『うっせぇわ』で話題沸騰中のAdoをいち早くボーカルに迎えている。最近は楽曲制作のオファーが絶えないくじらだが、小学生の頃からボカロ曲を聴き続けてきたそうだ。

「小学4年生ぐらいから、今の今までずっとボカロ曲ばかり聴いています。他のジャンルを聴くようになったのは、本当にここ2~3年ぐらい。中学くらいまではボカロ曲が好きな人ってあまりいなかったので、数人の友達と教室の隅で『あの人の新作聴いた?』みたいな感じでした。特に思い入れが強いのは、ボカロP・じんさんが11年頃から始めた『カゲロウプロジェクト』というマルチメディアプロジェクト。ボカロ曲が小説、マンガ、アニメ、映画などに進出し、いろんな人に知られていくのはリアルタイムで見ていてすごく興奮しましたね。

ボカロ曲の魅力は、歌唱力に左右されないので、『曲はいいけど歌がなぁ……』みたいなことがないところ。純粋に曲勝負なので、人気曲と呼ばれるものは、やはり皆を引き付けるいい曲が多いんです。また、ボカロPの方は、元バンドマン、元シンガーソングライターなど出身が様々なので、楽曲のジャンルが幅広いことも魅力だと思います」

詞先で曲を作る理由

くじらの楽曲制作の進め方は、詞を先に書いた後に曲を付ける、「詞先」で作ることが多いそうだ。

「僕は言葉に対する思い入れが強いので、初めに歌詞を全部書き、それにメロディーとコードを弾き語りで付けてDTMに落とし込んでいきます。やはり、どれだけ曲がかっこよくても、言葉がハマっていないとダサくなる。特にバラードなどは言葉が聴こえやすいのでより大事ですね。

アレンジでは、学生時代に軽音楽部でベースをやっていたこともあり、体が動き出すようなグルーヴ感を意識しています。『ゴーストノート』と呼ばれるピッキング音のような打撃音を鳴らすなど、ノリが生まれやすくなる工夫を入れることが多いです。

『春を告げる』はyamaさんから『初のオリジナル曲を作りたい』とオファーをもらって作った1曲。歌詞は、『深夜東京の6畳半』という絵が浮かぶフレーズを入れながら、『明日には消えてる電脳城』みたいな、意味は分かりにくいけど語感がいいものを混ぜています。サウンドは、『これで世の中に出ていってほしい!』という思いを込めて、アッパーな曲調に仕上げました」

作った楽曲を歌ってもらうボーカルの探し方も、ネット上で完結するというから驚きだ。

「歌い手さんの見つけ方は、ツイッターとYouTubeですね。好きな歌い手さんのツイッターは即フォローし、その人がリツイートしたものもチェックして、芋づる式に新しい人を見つけることも多い。Adoさんも、自分の仲のいい歌い手さんのリツイートで流れてきて知りました。

心を引かれる歌い手は、どこを取っても悪いところがない、みたいな総合力の高い人。『他の曲だったらピッチがズレるかも』『この曲だから味が出ているのかな』などを意識しながら歌い手さんの曲を聴いています。あと、YouTubeに上がっている『歌ってみた』動画は一種の作品なので、それを見れば目指しているゴールも分かる。自分の曲とその人の歌声が重なったときの完成像もそこからイメージしますね。ただ、そういうことは関係なく、暴力的に歌がうまい人には無条件で引かれます。yamaさんやAdoさんがそうでした。

今後については、どうなりたいとかはなくて、ただただ多くの人に響くいい曲を作り続けたいという思いが強いですね。『これからもボカロ曲はずっと作りますか?』と聞かれることも多いんですけど、作り分けている感覚はなくて。毎回、曲に1番合ったボーカルを選んでいるんです。それが人なのか、ボーカロイドなのか、よりマッチするほうを選択しているだけなので。僕がボーカルを務めるのが1番いいと思えるような曲も、今後は作れればいいなと思います」

(ライター 中桐基善)

[日経エンタテインメント! 2021年5月号の記事を再構成]

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