2021/7/5
■6位 年金が想定より少ない
高年収者ほど注意 520ポイント

「現役時代に高収入だった人ほど年金額が思ったより少ないという人は多い」(竹下さん)。会社員らが入る厚生年金は基本的に年収に伴い増えていくが、一定額を超えるとそれ以上は増えなくなる。

一定以上の給与をもらって働く高齢者の年金を減らす在職老齢年金も誤解されがち。「減った分はいずれもらえると思う人がいるが、後から支給されることはない」(望月さん)。まずはねんきん定期便などで正確な年金額をつかむことだ。早めに把握できれば「長く働きつつ、(月単位で受給額が増える)繰り下げ受給を選ぶなど対策はいくらでもある」(井戸さん)。

■7位 高齢者狙う金融商品で失敗
運用丸投げは禁物 435ポイント

「退職金が入って資産運用が必要かと焦り出すと、そこを狙い澄まして金融機関のセールスが入る」(馬養さん)。だが個人が考えるべきは、時間をかけた長期運用だ。

実際は「高齢期に営業されるままテーマ型投資信託などへ一気に多額の資金をつぎ込む」(瀧さん)、「ブラジルレアルやトルコリラなど高金利外貨商品などリスクを取り過ぎ」(藤川さん)といった例が目立つ。「自分で仕組みがわからない商品に手を出さない。金融機関に丸投げせず、運用は自分で考える姿勢が必要だ」(平野さん)

■8位 認知症問題
「自分事」として備える 415ポイント

高齢化に伴い認知症を患う人も増えているが「認知症で意思を示す能力がなくなると、預貯金の引き出しも自宅売却もできなくなることがまだわかっていない人は多い」(和泉さん)。「自分に限って大丈夫」と思い込むことが問題を深刻化させる。

「誰もが直面する事態と考え、備えることがこれからの時代は欠かせない」(野尻さん)。せっかくなら、できるだけ具体的な準備をしておきたい。「私は認知症になったら入居する介護施設を決めてあり、その具体名と費用の工面法まで娘に伝えている」(畠中さん)という専門家もいた。

■9位 リタイアできない
働き方、再検討を 270ポイント

定年退職後は悠々自適の生活を送りたいと思っていても、現実には「年金や退職金を全く調べていなかったため、いざ定年となってもお金が足りず、やむなく働き続ける人が少なくない。『辞めたい時に辞められない』という精神的な負担は大きい」(馬養さん)。

人生が長くなったうえ、晩婚や高齢出産などにより、一般的な世帯の可処分所得や貯蓄の水準も大きく変化した。「親世代はもちろんだが、同じ会社に勤める少し上の先輩たちですら『モデル』にならない」(瀧さん)。何歳までどう働くか、真剣な検討が欠かせない。

■10位 保険がムダに
家族と情報を共有 260ポイント

生命保険や医療保険にしっかりと加入しているだけで安心と思い込むと、落とし穴がある。まず、加入した本人でも「(特約などの)保障内容が理解できておらず、請求し忘れて保険金を手にできないケースがある」(和泉さん)。「生前に家族へ保険加入をしっかり伝えていなかったことで、保険金請求さえしないで終わってしまうこともある」(大江さん)

保険金請求には時効があり、その後に子供らが気付いても後の祭りとなりかねない。帰省などで親子が顔を合わせた時には保険も含めて、お金のことをしっかり話し合う場を設けたい。

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お金の切れ目、孫との切れ目?