老舗・新興ブランドがしのぎを削る時計市場で、企業の主軸を担う人材や富裕層が求めるのはどれか――。日本経済新聞社メディアビジネスユニットが2020年11月に実施したアンケートで、部長職以上の23.5%、個人年収2000万以上の19.0%が欲しいと回答したのは「グランドセイコー」だった。選択肢として挙げた60あまりの中で、部長職以上では2位、年収2000万円以上なら3位。いずれも国産ブランドではトップに輝いた。
富裕層の14.5%が購入
調査は年収600万円以上の仕事を持つ日経電子版会員が対象で、4238人から回答を得た。回答者の約半数を占める部長職以上でみると、グランドセイコーを購入したことがあるとしたのは12.2%。個人年収が2000万円以上の人では14.5%と比率は高まっている。
富裕層、次の役員層から高い支持を誇るグランドセイコーはまた、豊富なラインアップをそろえる。中でも今夏、注目のモデルはこの5つだ。

まず「SBGA211」(68万2000円=税込み、以下同じ)。機械式腕時計でおなじみのぜんまいを動力源としながら、クオーツ腕時計と同じように正確に時を刻むことができる独自の「スプリングドライブ」機構を搭載する。月あたりの平均誤差がプラスマイナス15秒という精度を備える精密機器は、グランドセイコーの匠たちが丁寧に製造する。
ケースとブレスレットにはステンレススチールより約3割軽く、傷に強く、耐食性に優れる「ブライトチタン」を使った。身につければ、青い秒針は純白のダイヤルの上を滑るように動き、機械式らしい長く太い針が正確に時刻を表示する姿が楽しめる。
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セイコー創業140周年を記念して140本の数量限定で作られた「SLGH007」(660万円)は、7月にお目見えしたばかりだ。「ザラツ研磨」という手法で磨かれたゆがみのない鏡面と、繊細な筋目が出るように仕上げたケースの中には、高い視認性を誇る太い時針と長く伸びる分針が備えられている。心臓部にあたるムーブメントは最新の「キャリバー9SA5」で、最大巻き上げで約80時間稼働する。しかも、9SA5は「水平輪列構造」によって薄型化を実現しつつ重心が低く、腕にしっとりなじむように仕上げている。6時の位置には特別なマークを刻んだ。
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諏訪湖の御神渡りをイメージ

同じく7月に登場した「SBGY007」(93万5000円)は、信州・諏訪湖で真冬に起きる自然現象「御神渡り」をイメージしたダイヤルに仕上げている。手巻スプリングドライブムーブメント「キャリバー9R31」は薄く長い2本の動力ぜんまいが並列に重なる仕組みで、最大巻き上げで約72時間持続する。
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オーセンティックな3機種に続き、スポーティーで機能性に富む「スポーツコレクション」から2モデルを見てみよう。「SBGN023」(60万5000円)はセラミックス製の24時間表示のベゼルが機能美を強調している。2つの国の時間帯を表示する針(GMT針)はルミブライトを使い、暗闇でもしっかり時刻を確認できる。ムーブメントとして正確さと太い針を回す力強さを備えた究極のクオーツムーブメント「キャリバー9F86」を内蔵した。
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もう一つの「SBGJ237」(79万2000円)も同じくGMTモデルで、回転ベゼルの表面はリング状にくりぬいたサファイアガラスで覆っている。4時の位置にある竜頭は手首の動きを妨げないデザインに仕上げている。ムーブメントには正確な時刻合わせができる「キャリバー9S86」を用いた。
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まだ不自由さが残る日々。お気に入りの腕時計を身につけ、本格的な回復の「時」を待ちたい。
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