爽やかな白デニムコーデ バンダナをアクセントに

――2組目は柄シャツと白のデニムパンツを組み合わせたコーディネートです。着こなしのポイントはどこですか?

「シャツとネックレス、どちらにもバンダナの生地が使われている点ですね。90年代によく見られた、バンダナをポケットに入れる着こなしを現代的にアレンジしました」

シャツ 1万3200円(エレファントブランド×ジャーナル スタンダード)、Tシャツ 6050円(ヘルスニット×ジャーナル スタンダード)、パンツ 8690円(ジャーナル スタンダード)、ネックレス 3740円(エレファントブランド×ジャーナル スタンダード)、スニーカー 1万3200円(ラストリゾート・エービー)

――バンダナ柄の取り入れ方がユニークです。白いパンツはヨーロッパのカジュアルスタイルのイメージがあります。どうして選んだのですか?

「実は80年代に日本で流行した『アメトラ』や『プレッピー』といったアメリカ由来の着こなしでは定番のアイテムなんです。デニム素材は、今のトレンドとも相性がいいですね」

――白いパンツにはなじみがないという人も多いと思います。着こなしのコツは?

「配色に注目するとコーディネートしやすいと思います。例えば、白いTシャツにはベージュのチノパンやネイビーのデニムを合わせることが多いですよね。それと同じ感覚で、白いパンツにベージュのTシャツや、ネイビーのシャツを合わせるイメージです」

ふんわりとした曲線を描くバルーンシルエットも特徴。「長さや太さに関係なく合わせやすい形状」と青木さん
インナーはアメリカのアンダーウエアブランド、ヘルスニットのヴィンテージ。XXLサイズのものをカットオフ加工し、ベージュに染め直した。カラーは13色展開

――なじみ深い配色でまとめれば、慣れないアイテムでも挑戦しやすいですね。足元はシャツと同じネイビーのスニーカーです。

「コンバースやヴァンズだとありきたりかと思い、ラストリゾートというスケーター向けのブランドの一足を選びました。ネイビーを基調にした上品な色使いが、シャツを使ったきれいなコーディネートと合いますね。頑丈で履き心地も抜群なので、僕自身も自転車に乗る時に愛用しています」

白シャツ×デニムの王道コーデ キャップとシューズで個性

――3組目は無地の白シャツとインディゴデニム、革靴を合わせたベーシックなスタイルです。どんなところにこだわりましたか?

「アメリカのお父さんが少し上品な格好をして子供と散歩しているような、リアリティーのある着こなしをイメージしました。上質なシャツにインディゴデニムを合わせて、キャップにはお土産をテーマにしたものを選んでいます」

シャツ 2万8600円(ヘリル)、パンツ 2万2000円(スタンダード ジャーナル)、キャップ 3850円(スタンダード ジャーナル)、バッグ 3300円(スタンダード ジャーナル)、シューズ(私物)

――シャツは2019年にスタートした日本のブランド、ヘリルのものですね。どこが魅力ですか。

「ヴィンテージを意識した“いなたい”デザインですね。それでいて上質な光沢のある最高級のコットン生地を採用するというバランスが絶妙だと思います」

――デニムパンツは、はっきりとしたインディゴの色味が目を引きます。

「blurhms(ブラームス)という日本のブランドとジャーナル スタンダードが共同で手がけた一本です。王道的な『5ポケット』の構造や、テーパードのきいた上品なシルエットなど、人や合わせるアイテムを選ばないデザインが魅力ですね。サンダルからスニーカー、革靴まで幅広く合わせられるので、初めてデニムパンツを買う方にもおすすめですよ」

やや大きめの襟やラウンドした裾回りなど、今のシャツにはあまり見られないデザインが随所に
米国のヴィンテージシャツにみられる、ガントレットボタン(袖口の切れ込みについたボタン)を省いたデザイン

――足元は黒い革靴です。

「トラディショナルな外羽根式の革靴を履く人はまだ少ないので、新鮮に映るかと思いました。仕事用に履くイメージが強いアイテムですが、実はカジュアルスタイルに取り入れてこそ、その高級感が生きるんです。スニーカーのほかに革靴という選択肢ができることで、アメカジの楽しみ方はより一層広がると思いますね」

シューズは青木さんの私物であるオールデン。ブランドで最もオーソドックスな木型「バリーラスト」の一足という

文:FACY編集部 山梨幸輝(https://facy.jp/) 写真:加藤潤


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