「体感的な速さ」を楽しむバイク

またがると、乗車ポジションは上体の起きた自然なもの。細身に見えるシートはしっかりとした厚みがあり、思いのほか快適に座れる。メインマーケットである東南アジアのニーズに沿ったものなのか、大人の二人乗りも不自由なくこなせる。

車体色「マットガンパウダーブラックメタリック」

トランスミッションのギア比が低いことに加え、高回転で「伸びる」エンジンでもないため、活発に加速しようとするとギアチェンジはやや忙しい。ただし、トップギアは先代よりも高いギア比になっており、エンジンを回さずのんびりクルージングするような走り方に対応しやすくなっている。ツーリング派にとっては大きなメリットだろう。

新型グロムは絶対的には速くないが、車体がコンパクトで一体感がある分、フルスロットルで加速すればそれなりにエキサイティングではある。先代よりも排気音やエンジンの鼓動感が強くなっていることもあって「体感的な速さ」は確実にアップしている。

デジタルLCDメーターを採用。使用中のギアの段数が表示されるギアポジションインジケーターと、ギアチェンジのタイミングをランプの点灯で知らせるREVインジケーターが追加された

サスペンションは柔らかいセッティングで、とにかくよく動く。舗装のあまり良くない道路などでは落ち着きに欠ける印象はあるが、低い速度域でも荷重移動を行いつつコーナリングするといった、スポーツライディングの基本プロセスを体感しやすいところが美点だ。中型や大型スポーツバイクへとステップアップしたいユーザーにとっては、良き教材になってくれるだろう。

この辺りは同じ排気量でも、スポーツではなくレジャーとしてバイクを楽しむことに主眼が置かれたCT125やモンキー125とはキャラクターがはっきり異なる。

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