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SKY-HI 仲がいいチームより「いいものを作れる空気」連載 SKY-HI「Be myself, for ourselves」(7)

2021/7/7

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日経エンタテインメント!

アイドルやアーティストのグループを見る際に、ファンはチームの“仲がいい”ことを美徳として挙げることが多い。しかし、SKY-HIは「必ずしも仲がいい必要はないと考えている」と話す。彼が考えるチームの軸とは何か。またチーム内で各自が果たすべき役割をどう捉えているのか。

クオリティーのために思考し続けるチームを

SKY-HI(日高光啓)は新しいボーイズグループ結成のためにオーディション「THE FIRST」を開催(写真:上野裕二)

「グループというのは、必ずしも仲がいい必要はないと僕は考えています。大事なのは、『いいものを作れる空気』。ものを作ることや出来上がったものを研鑽(けんさん)していくことに100%従事できる空気を作ってほしいと思っています。

経験上、本当にいいものを作れる空気ができていると自然と仲良くなっていきます。いいものを作れる空気を大事にしようとしたら勝手に仲良くなっていく。当然『尊敬し合う』『認め合う』とかも含めてです。そういうところで『思いやり』とか『優しさ』みたいなものはきっとキーワードになってくるんじゃないかなと思います。

例えば、『THE FIRST』の4次審査で、参加メンバーが作詞・作曲・振り付けを自ら手掛けたクリエイティブ審査では、最初からチームワークを大事にしようという課題で始めてしまうと、みんながみんな間を取ってバランスを考えるようになったと思います。間を取っていいものができることは絶対にないんです。

間を取って物事を決めるというのは、複数出たアイデアに対して取捨選択すること。誰かの意見が全く通らず、誰かの意見ばかりが通ってしまうときもある。意見を出している人がどれを通すかを決めて進めていくのが最悪のケースですが、彼らには、どの選択が音楽的に面白いか、パフォーマンス的にいいかという観点で選んでほしかった気持ちがあります。

一番見たくなかったのは、みんなの間を取るようなチームワークを大事にした挙げ句、工夫もなく凡庸なものができてしまうこと。クリエイティブ審査で、初めにTeam Bが出してきたものに対して『作り直して』と言ったのは、まさにメンバーそれぞれが作ったものを合わせただけのものだと感じたからです。

もちろん時間的な制約があるなかでしたが、そのなかで『ダンスをこうしなくちゃ』というような技術的な部分ではなく、『このチームで、どんな曲、どんなパフォーマンスをしたら音楽的に面白いのか』という部分を考えてほしかった。そのために中間発表の時間を設けて、他のチームにパフォーマンスを見せたり、他のチームのパフォーマンスを見ているわけですから」

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チーム内の役割はメンバーにより変わるのが自然