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ハーバード大など欧米の有名大学の合格者を目指す日本の高校生が増えている(写真はイメージ=PIXTA)

新型コロナウイルス禍のなか、欧米の大学に進学する高校生が増加傾向だ。その代表格が中高一貫教育の私立進学校、広尾学園中学・高校(東京・港)。もともと廃校寸前の女子校だったが、2007年に男女共学校として再スタートし、インターナショナルコースも設けた。21年6月現在の海外大学の合格者数は前年比2.8倍の222人と、国内の高校で断トツの実績を上げた。

海外大合格者は前年比3倍近くに

「200人を突破するとは、正直言って私も驚いた」。同校の金子暁副校長は話す。9月入学が大半の欧米など海外大の合格状況は、6月末までにほぼ判明する。20年の合格者数は79人だったので、3倍近い伸びだ。

同校のデータを見ると、米東部の名門、プリンストン大学のほか、米西海岸のカリフォルニア大学バークレー校や同大ロサンゼルス校など有名大に続々合格。世界大学ランキング上位の常連校、カナダのトロント大学には実に10人が合格している。「大半が米国やカナダ、英国など欧米の大学だ」という。

広尾学園の17年の海外大の合格者は18人だったが、18年に82人に跳ね上がり、今年はさらに飛躍を遂げた。金子副校長は「うちにはネーティブの教員が20人以上いる。彼らが海外大とのパイプを太くし、毎年多くの海外大がうちに入試説明会に来るようになった。ここには高校生のみならず、中1から参加できる。しかも海外大に進学する先輩も増え、たびたび来校してくるので、生徒の意欲が高まっている」と説明する。

同高校の1学年の生徒数は約300人。このうち国語などを除いてほぼ全教科を英語で学ぶインターナショナルコースは50人程度だが、本科や医進・サイエンスコースの生徒も海外大を積極的に受験する。校舎は都心にあり、ガラス張りで豪華オフィスのような大型建造物。米国大学の統一テストにあたるSAT(大学進学適性試験)などの試験会場になっている。「わざわざ中国や韓国の高校生がうちに受けに来るので、非常に刺激になる」という。

ただ、東京大学への合格者数は3人でここ数年はほぼ横ばい。東大よりも医学部や海外の有名大に目が向いているようだ。

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