テレワーク不調を解消 朝は「動的ストレッチ」で準備

日経Gooday

コロナ禍で一気に普及したテレワーク。一方で運動不足による体調不良やメンタルの不調が問題になっている。写真はイメージ=123RF
コロナ禍で一気に普及したテレワーク。一方で運動不足による体調不良やメンタルの不調が問題になっている。写真はイメージ=123RF
日経Gooday(グッデイ)

カラダについてのお悩み、ありませんか? 体調がいまいちよくない、運動で病気を予防したい、スポーツのパフォーマンスを上げたい…。そんなお悩みを、フィジカルトレーナーの中野ジェームズ修一さんが解決します! 今回は、全社でテレワークを導入したところ、体調不良やメンタルの不調を訴える人が続出した、というお悩みです。

今月のお悩み
テレワークで不調を訴える社員が続出

メーカーの総務部に勤務する40代の会社員です。

昨年はコロナ禍の最中に、苦労して全社的にテレワークを導入しました。すると今年の春頃から、体調不良やメンタルの不調を訴える従業員が続出しています。

出社がなくなったことによる運動不足や、コミュニケーション不足、狭い家でデスクワークを続けることによるストレスなどが原因のようです。

「社員の不調を減らす方法を何か考えろ!」と言われたのですが、正直お手上げです。何かいいアイデアはないでしょうか?

トレーナーが提案「テレワークの前に準備運動」

テレワークが増えたことで肩こりや腰痛が悪化したなどの話はよく聞きます。私のパーソナルジムでも、「どうしたらいいですか?」とアドバイスを求められることが増えてきました。

そんなとき、私は「テレワークの前に準備運動しましょう」と答えています。

スポーツやトレーニングをする前には、誰だって準備運動をしますよね。私は、「テレワークも立派なスポーツで、準備運動が必要だ」と思うのです。

と言うと、「え、ただ座っているだけのテレワークのどこがスポーツなの?」と思うかもしれません。テレワークがどんなスポーツなのか説明するなら、「椅子に長時間座り、腰椎(腰の骨)を周りの筋肉でグッと固めた状態をキープする競技。姿勢が固定された状態で筋肉の緊張が続くのが特徴」でしょうか。

誰もそんな競技に参加したくないかもしれませんが、仕事だから仕方がないのであれば、きちんと準備運動をすることで、そんな過酷な競技による体への悪影響を最小限にとどめましょう。

アスリートは練習や試合の前に、ウオーミングアップ(準備運動)を行います。ウオーミングアップはその名のとおり、体温を上げてスポーツを行うのに適した状態を作るための運動です。筋肉は温度が低いと粘性が高くなり、うまく伸び縮みしません。筋肉の温度を上げることで、筋肉の粘性が低下し、体が動きやすくなります。

また、ウオーミングアップの際に関節を動かすことで、関節包から滑液が出て、関節がスムーズに動き始めます。こうして筋肉と関節の準備が整うと、アスリートはパフォーマンスを発揮できるようになり、ケガの予防にもつながります。

ウオーミングアップに適した運動は「動的ストレッチ」です。これは、腕や脚をダイナミックに動かしながら行うストレッチで、おなじみの「ラジオ体操」や、サッカー界で昔から行われていた「ブラジル体操」が代表的。スポーツ選手が練習前に行う軽いジョギングも、位置づけとしては動的ストレッチと同じです。

恐らく、ストレッチと聞いて多くの方が思い浮かべるのは、「静的ストレッチ」のほうでしょう。こちらは、1つ1つの筋肉をゆっくりと伸ばし、静止した状態をキープするストレッチ。筋肉をゆるめ、体の柔軟性を保つものです。

静的ストレッチでは、筋肉の温度を上げたり、関節をしっかり動かしたりはできないので、ウオーミングアップには向きません。逆に静的ストレッチは、酷使した筋肉をほぐしてくれるので、運動後のほうが適しています。

会社に出勤していたときは、この「出勤」が自然とウオーミングアップの役割を果たしていました。電車通勤をしている人は、歩いたり、階段を上り下りしたりしますよね。それが、会社でデスクワークする準備運動になっていたのです。

また、ランチを食べに外に出たり、客先に出向いたり、社内でミーティングのために移動することもあり、テレワークのときより格段に体を動かす機会がありました。

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