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インテリ・ジグザグ・エキス…このカタカナ語の由来は?

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NIKKEI STYLE

日常生活でよく使うのに、語源がわからないカタカナ語は多い。カタカナ語の語源を5つの外国語から選ぶクイズを1000人に出題。正答率が低かったものから順にランキングした。

1位 インテリ


 16.8%
 (1)ドイツ語 (2)ロシア語 (3)フランス語 (4)オランダ語 (5)ポルトガル語

「知識人」「知識階級」を意味するロシア語の「インテリゲンチア」の略。インテリゲンチアはロシア文学では日本人にもなじみが深い言葉の一つ。今回の最難問だったが、ロシア文学に通じた人なら迷わなかったはずだ。

もともとは、抑圧された民衆のために活動した知識人たちをいう。1917年のロシア革命の影響を受けた日本のプロレタリア文学の代表的な小説家である小林多喜二の作品には「インテリゲンチャ」の言葉が多く出てくる。今では知識や教養がある人という意味で、広く学者や芸術家、文化人らを指すことも多い。回答はフランス語が35%、ドイツ語が30%とロシア語を大きく上回った。正答率は40代女性の22%が最高だった。

<正解は(2)ロシア語>

2位 ジグザグ


 20.2%
 (1)ドイツ語 (2)ロシア語 (3)フランス語 (4)オランダ語 (5)ポルトガル語

直線が左右に何度も折れ曲がっている物や形のことで、子どもも日常的によく口にする。「zigzag」という言葉は、英語をはじめ世界の複数の国で使われており、英語が由来とする辞書もある。ただ、フランスで最も古く1600年代から使われていた説が有力。「歯」を意味するフランス語の「ザグ」が重複されたもので、「ノコギリの歯」が由来。日本語では「ギザギザ」や、稲妻の光になぞらえて「稲妻形」とも呼ぶ。

形だけでなく、人の動きや道の形状を指すことも多い。60代以上の人なら、かつて過激派が抗議行動で街頭で左右に行進した「ジグザグデモ」を思い浮かべるかもしれない。回答はオランダ語が24%と最も多かった。

<正解は(3)フランス語>

3位 エキス


 21.6%
 (1)ドイツ語 (2)ロシア語 (3)フランス語 (4)オランダ語 (5)ポルトガル語

「抽出物」を意味する「エキストラクト」というオランダ語が語源。遅くとも江戸後期には日本でも使われ、「越幾斯(エキス)」などと漢字が当てられた。薬物や食品の有効成分を抽出し濃縮したものを言う。物事の最も本質的な部分、「エッセンス」という意味で使うこともある。

鎖国をしていた江戸時代もヨーロッパで唯一貿易を行っていた相手がオランダ。オルゴール、ランドセル、コンパス、ポン酢(かんきつ系の果汁「ポンス」に「酢」を当てた言葉)など日本語として定着したオランダ語は多い。フランス語の誤答が32%と最も多く、特に60代男性は45%と半数近くがフランス語と勘違いしていた。

<正解は(4)オランダ語>

4位 カンパ


 23.0%
 (1)ドイツ語 (2)ロシア語 (3)フランス語 (4)オランダ語 (5)ポルトガル語

政治団体などが大衆に運動を促すことや、そのための寄付を募ることを意味するロシア語の「カンパニア」が語源。英語のキャンペーンに通じる言葉。もともとは左翼運動における用語だったが、日本では街頭でよく見られるような社会的活動や災害支援のため、善意の資金集めを意味することが多い。

ロシア語由来の政治的な言葉というイメージが少ないせいか、ドイツ語とオランダ語の誤答がそれぞれ約22%あった。年齢、性別でみると、60代男性の正答が14%と最も低かったのに対し、60代女性が33%と最多で、なぜか高齢者の男女差がとても大きかった。

<正解は(2)ロシア語>

5位 ノルマ


 24.1%
 (1)ドイツ語 (2)ロシア語 (3)フランス語 (4)オランダ語 (5)ポルトガル語

「標準的な仕事量」を意味するロシア語。このロシア語が日本に入ってきた背景には暗い戦争の歴史がある。第2次大戦後、当時のソ連によりシベリアに抑留されていた旧日本軍の捕虜の人たちが帰国後に日本国内に広めた言葉とされる。一定の時間内に遂行すべき労働の作業量が語源だ。

戦後、日本企業に浸透したこのロシア語は、サラリーマンに割り当てられる達成すべき仕事の目標数値となった。「厳しいノルマ」として過労の原因ともなり、今ではノルマ廃止の動きもある。言葉の響きからか、ドイツ語の誤答が29%と最も多かった。20代は男女とも正答が2割を切った。

<正解は(2)ロシア語>

6位 レッテル


 26.1%
 (1)ドイツ語 (2)ロシア語 (3)フランス語 (4)オランダ語 (5)ポルトガル語

「文字」を意味するオランダ語の「letter」が語源。もともと、物の表面に貼り付けて、その名称や内容物、番号など関連する情報を記載した紙片や商標のことで、「ラベル」と同じ意味。

現代の日本では、特定の人物や物事についての一方的で断定的な評価を表し、例えば、「『負け組』というレッテルを貼られた」「子どもに安易にレッテルを貼らずに可能性を見いだすべきだ」などと否定的な意味で使われることが多い。ドイツ語の誤答が33%と最多。正答が最多だったのは60代女性の37%だった。

<正解は(4)オランダ語>

7位 ブリキ


 26.8%
 (1)ドイツ語 (2)ロシア語 (3)フランス語 (4)オランダ語 (5)ポルトガル語

薄い鉄の板に金属のスズをメッキしたもの。「薄い鉄板」を意味するオランダ語が語源。江戸時代は「ブリッキ」と呼ばれていた。腐食を防ぐため缶詰など食品容器としてよく使われる。見た目がよく似た銀色で、屋根などに使われる「トタン」は亜鉛をメッキした鉄板で、こちらはポルトガルが語源という説がある。

昭和に作られた「ブリキのおもちゃ」は今も愛好家に人気がある。戦後ドイツ文学の代表的な小説で映画化もされたノーベル文学賞作家、ギュンター・グラスの「ブリキの太鼓」の影響か、ドイツ語の誤答が29%と最多だった。

<正解は(4)オランダ語>

8位 グミ


 27.0%
 (1)ドイツ語 (2)ロシア語 (3)フランス語 (4)オランダ語 (5)ポルトガル語

独特の軟らかい食感のグミ。ドイツで最初に作られたお菓子で、名称はドイツ語の「ゴム」が語源。砂糖や水あめを材料としてゼラチンで固めた弾力のあるかみ応えが特徴で、欧米ではキャンディーに匹敵するほど市場が拡大している。

日本では1980年に明治製菓(当時)が発売した製品が最初。果汁を加えた製品が女子高生らの間ではやり、味や形、弾力などのバリエーションが増えたことで大人も食べるおやつとして人気が拡大している。若い世代に人気が高いグミだが、20代、30代の正答率は25~30%。50代女性の正答率が40%と最多だった。

<正解は(1)ドイツ語>

9位 コンビナート


 27.3%
 (1)ドイツ語 (2)ロシア語 (3)フランス語 (4)オランダ語 (5)ポルトガル語

「結合」という意味のロシア語で、英語ではコンビネーションにあたる。生産を効率的に行うために特定の地域に計画的に結合された企業・工場の集団。旧ソ連ではロシア革命後の工業振興を目的に鉄・石炭を中心とした企業集団を意味するようになった。

日本では1950年代以降、石油化学工業の本格的発展に伴い各地で石油化学コンビナートが形成された。ドイツ語の誤答が29%と最も多く、特に60代男性は43%もいた半面、60代女性の正答率は37%と最も高かった。

<正解は(2)ロシア語>

10位 半ドン


 29.4%
 (1)ドイツ語 (2)ロシア語 (3)フランス語 (4)オランダ語 (5)ポルトガル語

「半ドン」の「ドン」は「日曜日」を意味するオランダ語の「ゾンターク」から転じた「ドンタク」が語源。つまり「半日のドンタク」、勤務が午前中だけで午後は休みということ。週休1日の時代、会社も学校も「土曜日は半ドン」が多かった。同じように日本語と外来語の組み合わせでは「断トツ」(断然トップ)がある。

福岡市の祭り「博多どんたく」もこの「ドンタク」が由来とされる。60代女性の正答率が40%と最も高かったのに対し、20代男性は半分以下の17%だった。

<正解は(4)オランダ語>

正答が多かったベスト5

日本語由来のカタカナ語も

日本語には、外来語ではないのに主にカタカナで表記する言葉がたくさんある。辞書編集者の神永曉さんによると、日本語をカタカナ表記する明確なルールはない。「他の言葉と区別して強調したいという意識が働いて」カタカナ表記することが多いという。「特殊なニュアンスや語感を持たせる用法が一般化し、定着してきたと思われる」(日本語教育研究所)

<名詞> ポンコツ、ガチ、ネタ、ベタ、コツ、メリハリ、チラシ、シカト、アッパレ
<動詞> モテる、バレる、テンパる、ビビる
<外来語と間違いやすい言葉> グッスリ(グッド・スリープの略ではない)、グル(グループの略ではない)、チャック(巾着のもじり)
<漢字とカタカナの組み合わせ> 特ダネ、恋バナ、激ヤセ、ヤミ金、夏バテ

古い言葉ほど日本語化

英語以外の外来語はポルトガル語が最も早く日本に伝わった。江戸時代以前の16世紀中ごろには鉄砲とともに伝来したといわれ、タバコ(煙草)、カッパ(合羽)、カルタ(歌留多)、コンペイトウ(金平糖)など漢字の当て字やひらがなで表記する言葉も多い。クイズでは6語(パン、バッテラ、タバコ、カルタ、カステラ、カッパ)を入れたが、いずれも正答率が高かった。

ポルトガル語の後に日本に伝わったオランダ語にもガラス(硝子)、カン(缶)などの漢字で書く例がある。「近年までは外国から来た普通名詞は、漢字で書くことが好まれた」(辞書編集者の神永曉さん)という。

今回のクイズでは主に明治時代以降に伝わり、カタカナ表記だけのロシア語やオランダ語が語源の言葉が難問に並んだ。語源を知ると、その言葉の歴史や背景がわかりおもしろい。今回の5カ国語以外では、ワクチン(ラテン語)、ロボット(チェコ語)、ペテン(中国語)などがある。正答率は男性よりも女性、とりわけ50代、60代の女性の正答率の高さが際立っていた。

ランキングの見方

 外来語と選択肢。数字は正答率。イラストは金子重人。

調査の方法

 NPO法人・日本語教育研究所と辞書編集者(元小学館辞典編集部編集長)の神永曉氏の協力で、語源がわかりにくい外来語を30語選定。6月初旬、インターネット調査会社のマイボイスコム(東京・千代田)を通じ、全国の20~60代の男女1000人(各世代とも男女同数)に解いてもらった。

(大久保潤)

[NIKKEIプラス1 2021年6月26日付]

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