キッチンのにおい撃退 泡タイプの漂白剤をシェーク

NIKKEIプラス1

ストレーナーと漂白剤、水を入れて振る(東京都中央区のベアーズ)=遠藤 宏撮影
ストレーナーと漂白剤、水を入れて振る(東京都中央区のベアーズ)=遠藤 宏撮影

温度や湿度が高いこの季節、家のなかのにおいが気になるという人は多い。特に台所の嫌なにおいは、発生源を突き止めて防ぎたい。その方法と対策を専門家に聞いた。

キッチンに漂うにおいは、さまざまなにおいが混ざり合った複合臭だ。家事代行サービス、ベアーズの副社長で家事研究家の高橋ゆきさんは「それぞれの発生源に適した解決方法がある」と話す。

水回り 最も気になるのがシンクの三角コーナーや、排水口にセットされているゴミ受け(ストレーナー)のぬめりが発する腐敗臭だ。掃除する気が進まない部品だが、簡単で効果的な洗浄方法がある。泡タイプの漂白剤をまんべんなく噴き付けてポリ袋に入れ、水を少量加えて口を縛り、上下に20秒ほどシェークする方法だ。15分ほどおいてから水洗いすれば、ぬめりがきれいに取れる。「シェークすることで、ポリ袋のなかがミニ洗濯機のような状態になり、網の目に詰まった汚れがかき出される。さわるとキュキュと音がするほど、きれいになる」と高橋さん。週1回くらいのペースがおすすめという。

まな板の包丁痕も雑菌が繁殖することで、においの元になる。プラスチック製なら水でゆるめた重曹を載せてスポンジで洗浄。木製の場合は粗塩を載せ、タワシで包丁痕に沿って磨こう。

コンロ周辺 壁や床、家電類などに飛び散った油が酸化してにおうこともある。重曹水(重曹1に水9の割合の水溶液)をつくり、固く絞った雑巾にスプレーして拭く。汚れがとれ、においを防ぐことができる。

コンロや魚焼きグリルにこびりついた油汚れも不快なにおいの発生源。液体洗剤を混ぜてペースト状にした重曹を塗り付け、スポンジでこすると落ちやすい。グリルの網や五徳など形状が複雑なものは、格子状に切り込みを入れたスポンジ(高橋さん考案の「マンゴーカットスポンジ」)の切り込みをグイッと差し込み、重曹ペーストで洗おう。

IHコンロの場合は、ラップを丸め、食器用洗剤をつけて、小さな円を描くようにくるくると回しながら磨くと、汚れが取れる。

ゴミ箱など ゴミは捨てても、ゴミ箱周辺まで掃除が行き届かず、におうことも。ゴミ箱の内側やフタの裏側、ゴミ箱を動かして床にも重曹水をスプレーして拭こう。ただ、重曹水スプレーなどを使った後は乾くと白浮きするので、しっかり水拭きするのを忘れないようにしよう。

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シンクの排水口がにおう場合は……