「仕事を抱え込む人」になってしまう可能性は誰にでもあります。

この文章を読んでいるあなた自身もそうですし、私自身もそうです。というより、私自身、実際に過去に何度も仕事を抱え込んで、結果として苦労をしてきました。誰でも仕事を抱え込んでしまうし、それは自分もそうだ、と思うところから、人は変われるようになります。

そうして気づいたあとには、まず何をするか、ではなく、どうなりたいかを考えます。たとえば自分が経理のベテランだとします。中でも特定の複雑なやりとりについて熟知していて、そのことを抱え込んでいるとしましょう。

上司や人事部は、そのような人に対して、業務をマニュアル化しなさい、標準化しなさい、という指示を出してきます。けれども、もしそんなことをしたら自分のやりがいがなくなってしまう、と考えるのは当然です。

このような場面で考えるべきは、その仕事から解放されたあとでどんな活躍をしたいのか、ということです。

たとえば子会社を多く持つ会社であれば、子会社に対する経理指導の役割が考えられます。また、特定業務を包括する、より上位の仕事についての確認もあるでしょう。

誰がどんな仕事をしているのかがわかっていれば、経理システム刷新に際してのプロジェクトマネジャーとして活躍できるかもしれません。

自分がこれまで得てきた経験を踏まえつつ、新しくどんな仕事ができるかを考えてみるのです。そうして、これならやってみたい、と思える仕事ができたとき、自分はそちらの仕事に手を挙げて新しく関わってみてください。

その際に、これまで抱え込んでいた仕事もそのままで大丈夫。

もし、やってみた仕事が想像と違っていたとき、戻れる仕事があった方が良いからです。けれども、やってみた仕事が面白ければ、むしろこれまで慣れ親しんだ仕事は、別の人にやってもらうようにしましょう。そうして自然に新しい仕事にシフトする機会を得るようにするのです。

自分で選んだ仕事なら、きっとまたやりがいをもって活躍できるはずです。

平康慶浩
 セレクションアンドバリエーション代表取締役、人事コンサルタント。グロービス経営大学院准教授。人事コンサルタント協会理事。1969年大阪生まれ。早稲田大学大学院ファイナンス研究科MBA取得。アクセンチュア、日本総合研究所をへて、2012年から現職。大企業から中小企業まで180社以上の人事評価制度改革に携わる。

管理職・ミドル世代の転職なら――「エグゼクティブ転職」

5分でわかる「エグゼクティブ力」
いま、あなたの市場価値は?

>> 診断を受けてみる(無料)

「エグゼクティブ転職」は、日本経済新聞社グループが運営する 次世代リーダーの転職支援サイトです

NIKKEI 日経HR


ビジネス書などの書評を紹介
ブックコーナー ビジネス書などの書評はこちら