シーン別に図鑑形式で解説

「ハラスメントにつながるNGワード」を紹介した第15章を除いて、すべて章でこの形式で「よけいなひと言」とその言いかえが紹介されていく。シーン別の構成は「挨拶・社交辞令」に始まって、「お願いごと・頼みごと」「断り方」「気遣い」「ほめ方」「返事」「自己主張」「注意・叱り方」「他人との距離」「聞き方」「謝罪の仕方」「SNS・メール」「マイナス意見」、さらには家庭の中にも入って「子育て」までと幅広いコミュニケーションシーンを押さえる。ページをめくっていくと、「自分もこんな言い方しがちかも」というひと言に出合えるかもしれない。

セルフチェックのために読むのいいし、実際コミュニケーションで悩んでいるようなら、そこから抜け出すヒントをシーン別の図鑑形式を手がかりに探しながら読むのもいいだろう。「コミュニケーション関連の自己啓発やスキル本はどんなときも底堅く売れる傾向がある」と同書店でビジネス書を担当する川原敏治さんは話す。

行動を変える習慣説く大著が上位に

それでは先週のベスト5を見ていこう。

(1)公務員はいまスグ投資をしなさい!!脱公務員大家(土肥孝行)著(プラチナ出版)
(2)ラクして稼ぐ不動産投資33の法則今井基次著(筑摩書房)
(3)ドラッカー5つの質問山下淳一郎著(あさ出版)
(4)驚くほど仕事が取れる! 自己紹介のつくり方鈴木ケンジ著(秀和システム)
(5)習慣超大全BJ・フォッグ著(ダイヤモンド社)

(八重洲ブックセンター本店、2021年6月6~12日)

1位と2位は、ともに不動産投資の方法を伝授する本。1位の本の著者はセミナーなどを主宰する元公務員、2位の方は、同じくセミナーなどで人気のある不動産経営コンサルタントだ。3位はドラッカー理論に基づく経営チームのコンサルティングを行う著者による経営書。17年刊の本で、研修需要でまとめて買われたとみられる。4位は、自己紹介で相手に自分を印象づけ、仕事を取るノウハウをわかりやすく解説した本。著者は起業家や副業を始める人向けにマーケティングセミナーなどを開いている起業家だ。

5位の本は、米スタンフォード大学行動デザイン研究所を設立し所長を務める著者が、誰でもどんな分野でも行動を変えてその定着を図れる「タイニー・ハビット」という方法を解説する。米国などでベストセラーになった500ページを越える大著で、『独学大全』などがヒットした「大全」人気をねらう。表にはないが、今回紹介した言いかえ図鑑が6位で続いている。

(水柿武志)

よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑

著者 : 大野萌子
出版 : サンマーク出版
価格 : 1,540 円(税込み)