「入ってく?」と言いたくなるエスコート傘

傘で口説ける。そんな夢のような展開をお約束するのが、こちらナポリの老舗ネクタイブランド、マリネッラと、同じくナポリの老舗傘メーカー、マリオ・タラリコとのコラボ傘。耽美(たんび)主義な気質を持つナポリの人たちをして、ここでなければ、と愛好家を多く持つハンドメイドのマリオ・タラリコの傘は、さっと広げるとドーム形の傘のラインがいかにも優美で品のよい高級感をたたえ、周囲の女性の目を奪います。しかも、この傘の直径は108cmと大ぶり。傘の深めのRラインとも相まって男女2人でもカバーできる大きさは、「入ってく?」というお誘いの言葉にあらがい難い説得力をもたらします。

マリネッラとマリオ・タラリコ。ナポリの老舗同士の美意識から生まれたコラボは職人のこだわりがつまった工芸品。 傘(各)6万9300円(マリネッラ×マリオ・タラリコ/マリネッラ ナポリ 東京ミッドタウン)

内側に入って見上げれば、ハンドルからシャフトまでをソレントのレモンの木を1本使いした味わい深い重厚感。8本の骨のバランスの美しさとともにどこかの邸宅の天井を見つめているかのような錯覚さえ覚えます。まるで傘と言う名の非日常空間。梅雨で塞ぎがちな女性の気分も高揚し、と同時に「こんな傘を選ぶ人って……」と特別な関心を寄せるのはまず間違いありません。

しかも傘の中は親密な空気になりやすいもの。「ちょっと食べていかない?」などという軽いお誘いもこの傘効果で案外スムーズに運ぶものなのです。梅雨でもちょっと洒落のめしてこの工芸品ともいえる傘でお出かけを。降り注ぐのは、女性たちの熱い目線です。

彼女がまねしたくなる 雨の日コーデの決定打は抜け感グレー

出会いのきっかけはレインブーツ。そんな粋ななれ初めを可能にしてくれるのがハンターのレインブーツ。男女問わず人気の老舗ブランドなので、まずはぱっとその赤く囲んだロゴに女性の目が行くのが高ポイント。通常のメンズの革靴ではなかなかこの明快なつかみ技はできないもの。雨の日を逆手にとったチョイスで、お洒落な印象のアドバンテージをゲットできます。

加えて注目したいのが、色のチョイス。男性のレインシューズと言えば、黒やネイビーなど無難な色を選びがちですが、実は狙い目なのがファッション製の高いハンターのライトグレーのブーツ。軽やかなグレースーツを思わせる絶妙な白っぽいグレーは、きちんと感と同時に抜け感を与える効果もあるので、Tシャツをインしたようなこなれ感のあるビジネススタイルに実に良いバランスです。足元だけが重い、といった梅雨時期にありがちな野暮(やぼ)なコーディネートにはなりません。

オリジナルブーツのアイコンをデザインしたプレイブーツは、履き口がやや広く、インでもアウトでも履きこなせるデザイン レインブーツ 1万2650円(ハンター/ハンタージャパン カスタマーサービス)
イエローラインが今時感のあるスポーティーな印象もプラス

しかも、この色出しはビビッドカラーからパステルカラーまで相性がよく、休日のやんちゃスタイルとも好相性。今時感と同時に応用力も満点なこの優秀グレー。お洒落好きな彼女であれば「まねしていい?」と思わず前のめり。もちろん、レディスでも同じスタイルのブーツはありますので、突然のサプライズプレゼントにしても喜ばれるのは必至です。これも梅雨時期ならではの男前作戦。二人の絆を強くする、そんな雨のシーズンもこれ、人生の醍醐味です。

清水久美子
ファッションディレクター。大学卒業後、銀座和光を経て、婦人画報社(現ハースト婦人画報社)入社。25ans(ヴァンサンカン)編集部で活躍後フリーとなり、ラグジュアリーなスタイルを得意とするスタイリストに。男性向けスタイリングの提案、商品企画も手がける。

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