1995年の「悪女」を演じる

6月25日公開の出演映画は、ロバート・A・ハインラインのSF小説を、日本を舞台に映像化した『夏への扉 -キミのいる未来へ-』。夏菜さんは、1995年に冷凍睡眠させられ、30年後に目を覚ます天才科学者・宗一郎(山崎賢人)の婚約者・白石鈴を演じ、かつてない悪女役に挑戦している。

「台本を読んだときは、めちゃくちゃ面白いと思いました。日本の映画で、これだけ複雑なエンターテインメントは観たことがない。衝撃的で、『これはきっと面白くなる。この作品に出られるのは最強にうれしい!』と思いました。そして悪女役ということで、どうやってみんなから嫌われようかとプランを頭に浮かべましたね(笑)。

白石鈴役を演じる夏菜さん。(c)2021映画「夏への扉」製作委員会

台本に鈴は『美貌の女性』と書かれていたので、スタイル維持や所作を美しくすることを気をつけました。難しかったのは、2つの顔の切り替えです。最初は宗一郎のことが本当に好きな優しいお姉さんに見せたかったので、ナチュラルに芝居をするよう心掛けて。そこからどんどん怖い女になっていく、濃淡みたいなところを細かく意識してお芝居しました」

時間旅行の冒険譚(たん)とともに見どころなのが、95年の時代感だ。鈴はサラサラの髪にミニスカートという「ワンレン・ボディコン」のいでたちで登場。劇中の人々は携帯電話のアンテナを伸ばして使い、音楽はMD(ミニディスク)プレーヤーで聴いている。

「鈴は安室(奈美恵)ちゃん世代の人なので、『アムラー』を意識した衣装にしてもらい、髪はワンレンにして、当時はやった色のリップを使いました。そのあたりは私自身がどうこうというより、メイクさんとスタイリストさんの力で、95年に寄せていただいたなと思います。ちなみに私は当時、6歳。ほとんど記憶がなくて、『MDってあったな』とか『携帯って、こんなデザインだったっけ?』と思ったりしました。

『夏への扉 -キミのいる未来へ-』は、自分が面白いと思った作品に出られることが、こんなにも楽しいことなんだと再認識させてくれる作品になりました。私はバラエティーの仕事もやっているんですけど、夏菜としてラクにいられるのはバラエティーなんです。女優業は、台本を読み込んだり、役の履歴をノートに書いたりして、だんだんその役になっていかなきゃいけないから大変。でもラクなところにばかりいると自分がダメになるという危機感があるから、これからも女優の仕事を大切にしていきたい。今回は女優として、次のステップに踏み出せるような作品になったんじゃないかなって、自負しています」

「お芝居をするときに大事にしているのは、呼吸です。呼吸が乱れると、一気にお芝居に集中できなくなるので」
主人公の宗一郎は、冷凍睡眠させられて30年後に目を覚ます。夏菜さんが「コールドスリープ」したくなった瞬間は?「え、いっぱいありますよ! 例えば? そうだなぁ……一番は、週刊誌に撮られたときですかねぇ(笑)」
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