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ホテルで極上のひととき 贅沢アフタヌーンティー3選

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NIKKEI STYLE

極上のひとときを過ごせるのはホテルならではだろう。コロナ禍であっても根強い人気なのは、スイーツやセイボリーと呼ばれるサンドイッチなどの軽食をつまみながら、午後のお茶の時間をゆっくりと楽しむ「アフタヌーンティー」だ。旬のフルーツやボリューム感のあるフード、世界旅行をテーマにしたものなど工夫を凝らしたアフタヌーンティーが楽しめる京都と東京の3つのホテルをご紹介しよう。

◆フォションホテル京都

高級パティスリーなど憧れの美食ブランド「フォション」が2021年3月16日に、パリに次いで世界で2カ所目となる京都市内に開業した「フォションホテル京都」。1階には珠玉のスイーツやペストリーがずらりと並ぶ「ペストリー&ブティック フォション」が入り、アフタヌーンティーが楽しめる2階の「サロン ド テ フォション」に通じる大階段は、ヨーロッパかと思える優雅さを誇る。

黒、白、フォションピンク、そしてゴールドに彩られた空間にまず魅了される。期間限定の夏のアフタヌーンティーは、マンゴーやパッションフルーツ、ライムなど夏にかけておいしさを増すフルーツが使われたスイーツに、夏野菜を使ったセイボリーで、季節の味が存分に楽しめる。

フォションと言えば、香り高い紅茶とマカロンが有名だ。アフタヌーンティーでは、23種類ものフォションオリジナル紅茶が飲み放題なので、ぜひいろいろな味を試してみたい。必ずメニューに入る本日のマカロンは、フランスから空輸されたものだ。

夏のアフタヌーンティーは8月31日までの予定だ(マンゴーの収穫状況により期間は変動。11:00~13:00、14:00~16:00の2部制で要予約。1人5,000円=税・サ込み)。

ホテル全体を彩るフォションのカラーとホスピタリティー。どの客室にもグルメバーと呼ばれるスイーツの詰まったクローゼットを備えている。スイーツは、同じく客室に用意されているフォションオリジナル紅茶とともに、すべて無料で、お持ち帰りもOK(冷蔵庫内は有料)。京都市下京区という場所にあって、お茶で、宿泊で、パリに旅した気分を満喫できるホテルになっている。

◆東京ステーションホテル

レンガ造りの東京駅丸の内駅舎は、国指定重要文化財。その中に1915年からあるのが「東京ステーションホテル」だ。優雅なインテリアは、ヨーロピアンクラシックな雰囲気にあふれる。丸の内駅舎の中央屋根裏にあたる広さ400平方メートル以上、最大天井高9メートルという大屋根裏のゲストラウンジ「アトリウム」では、1回につき30名のみの完全予約制で「ペントハウス アフタヌーンティー」を開催している(開催日はHPなどを参照)。

モダンクラシックなスタイルのティースタンドに大きめのスイーツ5種とセイボリーが6種、さらに同ホテルの名物、エッグベネディクトを出来たてでテーブルサーブ。特製パン生地にグリュイエルチーズ、黄身がとろりとしたポーチドエッグをのせて、夏らしくラタトゥイユ バジル風味のオランデーズソースをかけて焼き上げてある。

スイーツも旬のマンゴーパフェやムースショコラなどそれぞれに個性を楽しめる。充実のフードでお食事系とも言えるのがアフタヌーンティーだ(13:00または13:30開始で2時間制。1人6,480円/焼き菓子のお土産付きは7,480円=税・サ込)。

正午からチェックインして翌日の正午まで最大24時間滞在し、この「ペントハウス アフタヌーンティー」を部屋で楽しめる宿泊プランもある(6月~8月まで平日限定。一部除外日あり)。

このプランのアフタヌーンティーにはエッグベネディクトは出ないが、翌朝のアトリウム朝食ビュッフェで味わえる。ヨーロピアンクラシックな部屋で時間を忘れてゆっくりお茶を楽しめる「おこもりステイ」というわけだ。

◆ストリングスホテル東京インターコンチネンタル

昨年来のコロナ禍で、旅行はお預け状態といった方も多いが、アフタヌーンティーを通して、世界を巡る食の旅を演出するのがストリングスホテル東京インターコンチネンタルだ。9月14日まで「トラベル・アフタヌーンティー」を開催している。品川駅から歩いてわずか1分、天井高27メートルの開放的な吹き抜け空間で、世界各国のメニューを堪能できる。

たとえばスイーツでは、積み重ねたシュークリームの間にクリームをレースのように絞ったフランス発「ルリジューズ レモンクリーム」やイタリア発「ティラミス」、中国・香港発「マンゴープリン ココナッツとタピオカ」に米・ニューヨーク発「ミックスベリーカップケーキ」に、何と日本発「あずきシャンティと抹茶ガナッシュの最中」と和テイストまで。

セイボリーもハワイからロコモコ仕立てのバーガー、緑のスープにボール状のフィリングをのせたインド発「パニプリ」にフランスからコンソメジュレとベーコン香るムースとバラエティーに富む。さらに英国発のスコーンは、プレーンとクランベリーの2種をクロテッドクリームとキーウィジャムで。ドリンクは20種類以上がおかわり自由(トラベル・アフタヌーンティーは、14:00~18:00<LO16:30>で1.5時間制、1人5,500円=税込み・サ別)。

密を避けるため、客室内で3時間ゆったりと「トラベル・アフタヌーンティー」を楽しめる「プライベート・アフタヌーンティー」というプランもある。人気のトリュフ風味のフライドポテト、ティーセレクションなどで大人4名まで。希望によりベビーベッドの用意もあり、ベビーカーでもOK。キッズメニューも別途料金で可能だ。宿泊に「トラベル・アフタヌーンティー」と好きなドリンクを選んで、15:00から19:30の間の好きな時間に届けてもらえる宿泊プランもある。

各ホテルが趣向を凝らすアフタヌーンティー。ゆったりとお茶をしながら過ごす時間の充実度は格別だ。

小野アムスデン道子
世界有数のトラベルガイドブック「ロンリープラネット日本語版」の編集を経て、フリーランスに。東京と米国・ポートランドのデュアルライフを送りながら、旅の楽しみ方を中心に食・文化・アートなどについて執筆、編集、プロデュース多数。日本旅行作家協会会員。

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