柔軟性やオープンマインドが重要

――日本のビジネスパーソンが外資への転職を考えるにあたって障害になっていることは何だと思いますか。

「変化への恐れでしょうか。『外資系企業で働くのは、外国に住むようなもの』と思われがちですが、これは正しくありません。外資系に勤めていても社内で日本語が多かれ少なかれ使えますし(生活の)拠点も日本のままです」

「日系企業に限らないことですが、どこかの企業に長く勤務していた人は、居心地がよくなり、現状に甘えてしまう傾向があります。快適な環境から新しい職場に移る、ましてや外資系に移るという大きな変化は非常に怖く感じるかもしれませんが、成長の機会だと理解しておくことが重要です。ビジネスパーソンがキャリアで成長できる道は、こうしたチャレンジに挑戦することだと思います」

「新しい環境に飛び込んでみると、実際には事前に懸念していたほどの困難ではないこともよくあります。むしろ、英語をはじめ、新しいスキルを習得し、新しい仲間と出会い、成長の機会を得たことに気づく人も多いでしょう」

「転職にあたり、自分のキャリアゴールは何か、成し遂げたいことは何かなどを、書きとめておくことをおすすめします。変化を恐れ、避けようとする力は結構強いので、自分の決意や動機をすぐに確認できるようにしておかないと、転職の気持ちが揺らいでしまいかねません。実際、転職活動を経てある企業からオフォーをもらったのに、先々に待ち受ける変化を嫌い、最終的に『現職にとどまる』という決断をした人を少なからず、見てきました」

――外資系企業に向いているのはどのような人ですか。

「柔軟かつオープンな考え方、マインドセットを持った人だと思います。自分自身のためだけではなく、もっと大きな目的のためにほかの人と協力して仕事ができるか、特に、様々な国、文化、バックグラウンドの人と働く心構えがあるか、が非常に重要です」

「日本のビジネスパーソンの多くが既にこういったマインドセットを備えていると思いますが、まだ持っていない場合は習得すればいいだけの話です。自分のコンフォートゾーン(居心地のよい環境)から抜け出し、いつもと違うことにチャレンジするのが心をオープンにするベストな方法です」

「コンフォートゾーンにとどまっているほうが楽ですが、あまり成長にはつながりません。時にはリスクをとり、自分自身の限界に挑戦することで人は成長するのだと思います」

ジェレミー・サンプソン
 ロバート・ウォルターズ・ジャパン社長。豪州出身。グローバルホテルグループやスポーツ分野での営業職を経験した後、2006年ロバート・ウォルターズ・ジャパン入社。セールス&マーケティング・工業部門やコマース&インダストリーズ部門の人材紹介事業の拡大に尽力。18年9月から現職。

(日経転職版 編集部・宮下奈緒子)

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