服選び TPO対応力養う

――若い世代では高いスーツがステータス、という価値観は変わりつつあります。

「もう、ないですよね。だから僕は体形って大きいと思いますよ。若い人はスタイルがいい。低価格のスーツを着ていてもカッコよく見えます。中高年世代は体形では勝てないから、まとうもので勝負する」

「周囲の人ほど時計にも車にも物欲がありません。しかもほかの人と同じモノを持つのは避けたいタイプ。僕の場合はモノよりも、どこかに行くことの方に興味がある」

――それもいいことだと思います。弱点を補ってくれるのが服の力といえるのでは。

「ある意味で服装はツールになるし、自分の足りていないところを補えます。弱点も隠せて、アピールもできる。服の力というよりも、僕は選択の力がつくのだと言いたいです。生地を選び、デザインを選び、価格帯を選ぶ。価格帯だけならお金を持っていたらできることなのですが、色を選んだり、コーディネーションを選んだり、しかも持っているものをシチュエーションに合わせて、組み合わせて考える。TPO対応力みたいなものは養われるでしょうね。まあ、僕は太っていた頃に比べて、選ぶのが楽しくなりました」

「運動や消費カロリーを計測してくれるからアップルウオッチは手放せません」。毎日のアクティビティの目標値を達成するとバッジが届く。「それが楽しみ」

――体形維持のための相棒がアップルウオッチ。

「エクササイズとか歩数とか消費カロリーなどを全部記録してくれるから外せません。目標を達成するとバッジが届くんです。結構ハードルを高めに設定していますが、4月も5月も皆勤です。もし、また体形が崩れたらスーツを全部買い替えるのか、と考えるとぞっとします。だから、頑張ろうと、毎朝涙ぐましい努力を続けているんです」

(聞き手はMen's Fashion編集長 松本和佳)

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