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写真はイメージ =PIXTA

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「元気が出ない」「希望が持てない」というときは「メンタルでなんとかしようとするのではなく、まずは動いてみる。そんな具体的なノウハウが必要です」。自律神経研究の第一人者としてプロスポーツ選手、アスリート、文化人へのコンディショニング、パフォーマンス向上指導に携わる医師の小林弘幸氏はこう言います。そんなノウハウを108項紹介した『整える習慣』(日経ビジネス人文庫)から、その一部を紹介します。第1回は自律神経とコンディションの関係について解説します。

◇   ◇   ◇

この連載では「自律神経」「交感神経」「副交感神経」などの言葉を頻繁に使っていくので、本編に入る前にきちんと説明しておきたいと思います。

そもそも、人間には自分の意思で動かせる部分と、そうでない部分があります。手足や口などは自分の意思で動かせますが、内臓、血管などは自分の意思で動かすことができません。

この「自分では動かすことのできない部分」を司っているのが自律神経です。その名の通り「自律的」(自動的)に生命を維持し、体の状態を整える働きをしています。そして、自律神経には「交感神経」と「副交感神経」のふたつがあります。

交感神経とは「体を活動的にするための神経」で、車で言えばアクセルのようなもの。

一方、副交感神経は「体を落ち着かせ、休めるための神経」です。車のブレーキのようなもので、睡眠時や食事のあと、栄養を吸収するときなど、体が落ち着かなければならないときに優位になるものです。

「自律神経を整える」とは、ごく簡単に言えば、交感神経と副交感神経をバランスよく、高い状態にすることです。

何かしらの活動をするためには交感神経が高くなければなりませんし、冷静で、落ち着いた思考力、集中力を発揮するには副交感神経も高くなければなりません。

また、自律神経には日内変動があって、一日の中でも「交感神経優位」「副交感神経優位」の時間帯がそれぞれあります。

朝起きてから日中にかけては交感神経が優位で、夜寝る時間に向かって少しずつ副交感神経が優位になり、スムーズに睡眠に入っていきます。

そういった本来的に体が持っている構造や働きに沿うことこそ、結果としてコンディションアップや健康維持につながるのです。

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