2021/6/30

特技を生かした副業で、収入だけではなく生活ハッピー度もUP

【ケース3 副業】
本橋綾香さん(仮名・31歳)
メーカー・海外営業
神奈川県在住 ひとり暮らし

月35~40時間あった残業がコロナ禍でゼロに…。空いた時間を活用して本橋綾香さんが始めたのが、オンライン英会話レッスンの講師だ。「本業はメーカーの海外営業ですが、コロナ禍で英語を使う機会も減ってしまって。英会話の講師なら、自分の英語力と収入の両方をキープできると考え、講師仲介サービスに登録しました」。

生徒募集のページでは、現役の海外営業であることや海外赴任経験をアピール。生きた英語を教える授業が評判を呼び、リピーターが増加。キャンセル待ちが出るほどの人気クラスとなった。「複数の収入源を得たことで、金銭的にラクになっただけでなく、“会社に依存しなくても大丈夫なんだ”と精神的にも安定しました」。

副業のメリットとして大きかったのは、何よりも「自己肯定感が上がった」こと。「授業のたびに生徒さんが “英語学習が楽しくなった” “スコアが上がった”と喜んでくれる。誰かの役に立っていると実感する瞬間が持てることで、人生の幸福度がぐんと上がりました」。

【仕事のひとコマ】「Don't push yourself」は「無理しないで」

日本人講師によるオンライン英会話「ワールドトーク」で、Rachel先生として活躍。「映画などで使えそうな言葉が出てくると、授業で紹介しています。例えば、Don't push yourselfは“無理しないで”という意味なんですよ」。

【私の収入UP! 成功のコツ】

1 ビジネスでの生きた経験を授業に生かす

自身の仕事での経験を生かすことで「実践的な英語が学べる」と生徒からの評価がアップ。「学校で習ったけど、実はビジネスの場には不適切といった表現を教えています」。

2 インプットを続けることで自身の英語力もUP!

ドラマや映画、ゲームから気になった英語の言い回しを抜き出してメモ。TEDの動画のシャドーイングも行う。「授業のためのインプットによって、自分の英語力も保てます」。

3 生徒の誕生日までメモリ。ピーターを増やす工夫を

リピーター獲得のため、生徒ごとの発音のクセ、所有する参考書、授業で響いたポイント、誕生日といった情報を記録。「次回のレッスンに反映させて、相手の満足度を高めます」。

4 本業でも副業でも完璧主義をやめた

以前は「資料作りでもフォントや位置など細部までこだわる完璧主義だった」と本橋さん。「いつも完璧じゃなくていい、と割り切ってからは無駄な時間や手間を省けるように」。

【増えた収入で「メイクの学校」に通学】
増えた収入でさらなる夢に向かって自己投資。「いずれはイメージコンサルタントの副業も始めたくて、メイクの学校に通っています」。化粧品検定の資格なども取得した。

コツコツ続けてきた副業が軌道に乗り独立、仕事満足度も上昇

【ケース4 起業】
勅使河原祐子さん(44歳)
ファッションアドバイザー
千葉県在住 夫と2人暮らし
勅使河原祐子さん

セレクトショップや商社など、複数のアパレル企業に勤務した後、ファッションアドバイザーとして独立した勅使河原祐子さん。現在は個人向けに服選びのアドバイスをするほか、ファッションで起業を目指す人へのコンサルティングも行う。「ファッションの仕事は大好きでしたが、前職は自分の時間が取れないほどの激務。経験を生かしてできることはないかと、まずは副業でパーソナルスタイリングの仕事を始めました」。

知識さえあればうまくいくと思っていたものの、最初の1年は顧客ゼロ。「甘く見ていましたね。でも、無名の私に仕事が来ないのは当たり前と考え、存在を知ってもらうためにブログを始めました」。意識したのは、一方的な発信ではなく、双方向のコミュニケーションで顧客のニーズをくみ取ること。続けるうちに売り上げも安定し、独立を決意した。「一歩を踏み出すには、あれこれ考えすぎず、ハードルを下げてみることも大切。今は、何が起きても自分次第という責任感が、モチベーションになっています」。

【仕事のひとコマ】自分のテーマカラーを決めると印象UP!

仕事では「何を着ればいいのか分からない」と服選びに悩む女性をサポート。「働く女性なら自分のテーマカラーを決めるのがおすすめ。明るいムードメーカーなら暖色系など、目指す立ち位置に合わせて考えるといいですよ」。

【私の収入UP! 成功のコツ】

1 ブログの話題は人気の検索ワードから見つける

存在を認知してもらうため、まずはブログで発信。「訪問者がどんな検索ワードでブログにたどり着いたのかを調べ、人気のあるテーマについて書くことでPVが上がりました」。

2 自分の心を動かした風景や色を写真に撮っておく

印象に残った風景や色をスマホで撮りため、コーディネートの参考にする。「インプットと同時に、なぜ自分の心が動いたかを言語化しておくと、顧客への説明に説得力が出ます」。

3 ツールそれぞれの特徴を生かしコミュニケーション

顧客とはメルマガやLINE、YouTubeなど複数のツールでコミュニケーション。「メルマガでは最新情報を発信、LINEでは質問に回答と、それぞれの特徴を生かしています」。

4 業界経験者ならではのレアな知識をアドバイスに生かす

顧客には、長くファッション業界で働いた経験を生かしてアドバイス。「探しているアイテムが豊富にそろう時期や、セールになりやすいアイテムなど、具体的に伝えています」。

【増えた収入で「折り畳み自転車」】
副業で得た最初の収入で折り畳み自転車を購入。「自分へのご褒美代わり。近場の移動に使っているほか、バッグに入れて旅行先にも持っていきます」。

(取材・文 御船晶子/工藤花衣)

[日経ウーマン 2021年5月号の記事を再構成]