「半永久」の防水レザー 感度の高いビジネスマンに人気

東京都渋谷区、JR原宿駅近くにあるHAVEA(ハバ)のストアマネージャー、越山智行氏にも話を聞いた。紹介してくれたのは「blueover(ブルーオーバー)」のレザーシューズだ。越山氏自身も日ごろから愛用している一足だという。

大阪発の国産シューズブランドが手がける一足。皮をなめす工程で防水加工を施したオリジナルのレザーを使用している。独自設計のソールユニットをマッケイ製法で縫い合わせることで、革靴の見た目とスニーカーの履き心地を両立。blueover / marco smooth 3万3000円

「僕も愛用していますが、雨の日にソックスまで水が染みた経験はありません。ぬれることによって生じる水染みも一切できないですね。アウトドアブランドのように完全防水というわけではありませんが、街で使うぶんには十分な一足です」

丸みのあるトゥラインも特徴的。革靴の端正な雰囲気がありながら、スニーカーのようなカジュアルさも感じられる
重くなりがちなアウトソールには、ビブラムソールの中でも軽量のものを採用。試着して軽さに驚く客も多いそうだ

カジュアル化が進むビジネスシーンの流れにもピタリとはまる一足だ。

プレーンなデザインなので、どんなパンツにもよく合う

「オンオフを問わず、スニーカー感覚で履ける革靴のニーズは高いです。店頭で接客していても、そう感じます。スニーカーとして捉えると決して安くない値段ですが、服好きなビジネスマンの方からは特に評判がいいですね」

新・大人のアメカジ靴 ゆったりパンツと好相性

「完全に見た目に引かれて仕入れました。某ブランドの定番モデルを彷彿(ほうふつ)とさせるレトロな見た目ですが、機能素材もしっかり取り入れています。今の時代に合わせて上手にアップデートした一足です」

そう語るのは、東京のJR高円寺駅近くにある「Lampa(ランパ)」(杉並区)店主の遠山勇氏。Suvsole (サブソル)のモカシンシューズを紹介してくれた。

Shoes(シューズ)、Utility(実用性)、Value(価値)、Sole(ソール)の単語を組み合わせた造語をブランドネームに掲げる国産シューズブランドの一足。英国発の防水透湿素材「eVent」をライナーに採用している。ベージュ、ブラックの2色展開。Suvsole / Moc Path 2万6400円

「モカシンシューズをベースにした、どこか懐かしいデザインにも関わらず、(防水・透湿素材の)『eVent』を使っているというのがポイントです。防水性はもちろん、透湿性能も高いので靴のライナーにはもってこいの素材ですね。アウトソールやインソールもブランド独自のものを使用しているし、機能性も高いレベルにある一足です」

ややボリューム感あるシルエットも特徴的だ。今また再燃しつつあるアメカジスタイルとの相性もいいという。具体的にはどんなコーディネートがいいのだろうか。

アウトソールは同ブランドが開発したオリジナルのものを使用。独自のゴム配合によるソールはクッション性が高く、摩擦による劣化にも強い
履き口のレザー部分に至るまで、すべて同系色でまとめている。カジュアルなデザインだが、子供っぽさは感じさせない

「デニムや軍パンには間違いなく合います。ブルーのデニムがベタに感じる方なら、ブラックのデニムを合わせてもかっこいいと思います。最近はゆったりしたシルエットのパンツが主流なので、このくらいボリュームのあるシューズのほうがバランスを取りやすいですよ」

文:FACY編集部 杉山遼人(https://facy.jp/)


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