陶器の質感に木目調… デザインが映えるエアコン3選
エアコンのデザインといえば長い間、「白いプラスチックの箱型」が基本フォルムで、メーカーによって大きな違いはなかった。そのためユーザーもエアコンは機能や価格で選ぶことはあっても、デザインで選ぶことは少なかったのではないだろうか。
しかし近年、その傾向が変わりつつある。家電もインテリアの一部として、デザインにもこだわったモデルが登場しているのだ。そこで今回は、デザインを重視して開発されたエアコンを3モデル、紹介する。
陶器のような質感 富士通ゼネラル nocria「Zシリーズ」
富士通ゼネラルが展開するエアコンのうち、質感にこだわった「クラフトデザインシリーズ」の第2弾として2021年4月に発売されたのが、nocria(ノクリア)「Zシリーズ」の新モデル。マット素材のパネルに波状の文様を施し、パウダー状樹脂を練り込むことで、インテリアに調和する、素焼きの陶器のような質感を表現した。
ハイエンドモデルに次ぐ上位モデルのため、性能が高いのも特長。「ダブルAI(人工知能)」により、ユーザーが暑さや寒さを感じる前に、先回りして快適な気流と温度に自動調節する。またエアコン内部に発生した水滴で汚れを浮かせて洗い流し、55℃以上に高温加熱、湿熱効果でカビ菌や細菌を除去する「熱交換器加熱除菌」機能で、エアコン内部を清潔に保つ。
「クラフトデザインシリーズ」の第1弾として20年4月に登場したのがnocria「SVシリーズ」。横幅70センチメートルを切るコンパクトなサイズで、パネルに自然な風合いのファブリック(布地)調デザインを採用した。Zシリーズ(2021年)、SVシリーズ(2020年)ともに、世界三大デザイン賞の1つ、レッド・ドット・デザイン賞を受賞している。
スクエアデザインが特徴的 三菱電機 霧ケ峰「FLシリーズ」
三菱電機のルームエアコン霧ケ峰「FLシリーズ」は、デザインに特化したデザインプレミアムライン。透明樹脂の裏面にヘアライン加工を施し、金属調に塗装した表面パネルが、光の加減で多彩な表情を演出する。スタイリッシュなスクエア形状と薄さにこだわり、使用時のみフラップやセンサーがせり出す仕様となっている。
快適性能も高く、高性能な赤外線センサー「ムーブアイ極(きわみ)」が、住空間の温度や部屋にいる人の位置、体の部位別の温度変化を0.1℃単位で測定。左右のフラップが独立して動き、2カ所それぞれに快適な風を届ける。
清潔性能では、エアコン内部の気流の通り道に、油汚れやホコリ汚れがつきにくい特殊コーティングを施した「よごれんボディ」を採用。さらに外フラップが外せる「はずせるボディ」機能により、パーツやエアコン内部まで手が届いて手軽に手入れできる。 2016年度グッドデザイン賞「グッドデザイン・ベスト100」受賞。
カラーや質感を選べる ダイキン工業 risora「S/SXシリーズ」
ダイキン工業のルームエアコンrisora(リソラ)「S/SXシリーズ」は、「理想の空間の一部になり、心地よさを届ける」をコンセプトに、形状や素材の質感をデザイン。室内機パネルは、プリント柄をパネルの上に何枚も重ね合わせるインモールド成型技術を採用し、木目や織り目、ツヤ、布地などを表現した7種類(施工販売店で購入する『SXシリーズ』の場合。家電量販店向け『Sシリーズ』の取り扱いは5種類)から選べる。
機能面では、およそ10万℃の熱エネルギーに匹敵する酸化分解力を持つというダイキン独自のプラズマ放電技術「ストリーマ」を搭載。冷房運転で発生させた結露水を利用して、熱交換器の汚れを洗浄した後、ストリーマ照射と乾燥運転を行う「水内部クリーン」や、冷房・除湿運転後に自動でストリーマ照射などを行う「ストリーマ内部クリーン」で、内部のカビやホコリを抑えて清潔に保つ。
なお、600色以上の中から好きな色に塗装し、10種のシートから好きな質感に加工できる有料オプションサービス「risora Custom Style(リソラカスタムスタイル)」も用意している。
白物家電・美容家電を中心に、暮らしにまつわるモノやコトを幅広く取材、執筆するフリーライター。リアルな主婦目線で、日々の家事が楽しく快適になる家電の取り入れ方を積極的に発信する。
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