ハナコ秋山寛貴 ドラマ脚本に挑戦、コントとの違いは特集 新ヒットメーカーの条件(5)

日経エンタテインメント!

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ここ数年、エンタテインメントの“表”に立つ俳優や芸人などのタレントたちが、映画監督、脚本家、プロデューサーなど“裏方”のクリエーターとして才能を発揮するケースが目立っている。「キングオブコント2018」王者のお笑いトリオ・ハナコでツッコミとネタ作りを担当する秋山寛貴は、1月期のコメディ『でっけぇ風呂場で待ってます』(日本テレビ系)でドラマの脚本に初挑戦。シソンヌ・じろう、かが屋・賀屋壮也、空気階段・水川かたまりとのリレー形式での脚本執筆を通じて、コント作りとは異なる刺激を受けたようだ。

1991年9月20日生まれ。岡山県出身。2014年に岡部大、菊田竜大とお笑いトリオ・ハナコを結成。4月23日より、チョコレートプラネット、霜降り明星と共演するバラエティ『新しいカギ』(金曜20時/フジテレビ系)がスタートした(写真:中村嘉昭)

「お話をいただいたのは、昨年の9月頃です。芸人さんのリレー形式で2~3話担当とのことだったので、それならできるかなと思いました。ただ、同じ笑いがテーマでも、ドラマは初めてなので書き上げるまでは大変でしたね。銭湯という舞台や登場人物などの設定は決まっていて、最初はプロットをと言われたのですが、『プロットって何?』と調べるところから始まって(笑)。コントだといきなり台本を書き始めるものですから。

物語の設定や展開をまとめたものを4つくらい提出したのですが、そのうちの1つが第3話の『想い出は片付かない』です。演出の方から『画力の強いものから始めるといい』とアドバイスをいただいて、銭湯の脱衣所に忘れ物が山のように積まれたシーンをイメージしました。(主人公の)芯さんは男気あふれて他人思いだから、邪魔だと思ってもなかなか処分できないだろうと。そこから、登場人物たちが忘れ物を手に、持ち主たちの思い出を妄想していくという物語を作っていきました。

1番苦労したのは、やっぱり尺ですね。普段のコントは4~5分くらいのものが中心で、最長でも15分くらい。今回は正味23分くらいだったのですが、最初書いたものはやっぱり短くて。演者さんが脱衣所だけで延々としゃべる展開も映像ではしんどいと言われて、合間に風呂場でのやりとりを足したりして作っていきました。

コントは1つの設定だけで話を展開していきますが、30分のシットコムだと要素が3つ必要というのも今回教わったことです。第7話『銭湯の正しい入り方』だと、マナーに厳しくなった梅ヶ丘とその働きぶりを抜き打ちで見に来た姉の話に、最初に考えていた、お風呂に入ろうとしないお客さんが来たら……というアイデアも加えていって。従業員が生活している2階のシーンも入れて、映像的にも変化が出るように意識しました」

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