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松本大 マネックスグループ社長

松本大 マネックスグループ社長

今春、新入社員の初任給を据え置いた大手企業が多いようです。新型コロナウイルス禍の影響などで、業績が悪化した企業が多いことも一因のようです。でも、若いビジネスパーソンにとって収入は重要な問題。マネックスグループ社長の松本大氏に、お金との付き合い方を聞きました。

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若い頃ほど自分の未来に投資する

お金とどう向き合うか。難しいテーマですね。まず、私が若かった頃の経験から話します。私は大学を卒業し、外資系金融機関に入りました。その頃を振り返ると、給料のほとんどを自己投資に回していました。自己投資と言うと、ちっぽけな印象もあります。自分の未来に投資していたと言った方が正確かもしれません。

私は入社後すぐに、丸井カードを作りました。当時は若い社会人が「60回払い」など支払いを先送りして商品を買えるカードが丸井カード以外にほぼ無かったのです。眼鏡を48回払い、月1000円程度で買ったりしていました。会社が東京・赤坂のアークヒルズに入っていたので、すぐ近くに1Kの部屋を借りました。家賃は高めでしたが、通勤時間を短くして誰よりも早く会社に着いてマーケット(金融市場)の動向をつかみ、取引に入れると考えたからです。どちらも時間を買ったのです。自分の時間のほぼ全てを仕事に使えるようにと考えました。

これ以外の給料はほとんど食費に消えました。友達というか人脈を作ることに使うためです。新入社員は仕事のことはほとんど分かりません。だから、仕事をもっと分かるためにも、食べたり飲んだりして人と会うことにお金を使ったのです。お金をためようなどとは全く考えなかったですね。貯蓄とは過去のことで、自己投資は将来のこと。先のことを考えたお金の使い方だと思うからです。

もちろん、その人の個性もあるので、一概に自己投資に振り向けた方が良いとは言えないですけれど。まずは目の前の仕事に役立つことに投資することを考えてみてはどうでしょうか。資格を取るためにお金を使う人もいます。でも、資格って案外、過去だと思うのです。仕事に必要な資格は取得する必要があるでしょう。だけど、私にとって仕事で必要な資格は何かを考えると、証券関連の資格と運転免許くらいしか思いつきません。英語は通じればいいので、TOEFLも英検も持っていません。

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