株デビューにスマホ証券 操作ラク、1000円からも
最新のお金リテラシーが身に付く! 得するWOMAN講座
A. 口座開設も簡単、1株など少額からでもOK。株デビューの「最初の一歩」にぴったり
トクニャン(以下、トク) お得情報好きなネコ、トクニャンだニャ。最近、周りで株式投資がアツい! 今回はスマホが手放せないトクニャンにもぴったりの「スマホ証券」について、『日経マネー』元編集長の大口克人さんに教えてもらうニャ~。
大口(以下、大) コロナ禍で在宅の機会が多くなって、株式投資を始める人が急増。「スマホ証券」が注目されているね。
トク これまでの「ネット証券」もスマホで取引ができるけど、何が違うんだニャ?
大 大きく違うのは「スマホ証券」は、「スマホに特化したサービス」だということ。スマホで使いやすいように画面や操作性が工夫されていて、1株や1000円など少額から株式が買えること、手数料が安い……といった投資への「ハードルの低さ」が特徴だね。口座開設も簡単で、紙の書類の代わりに、マイナンバーカードや免許証の写真をスマホで撮って送信すればいいところもあるよ。
トク 株式投資は資金がたくさんないとできないイメージだニャ。
大 100株単位の「単元株」で売買する場合、株価の水準が高い「値がさ株」だと数百万円が必要なことも。でも、1株単位で買えるなら、手元資金が少なくてもチャレンジできる(*1)。投資信託も買えるけれど、個別株の売買に挑戦してみたい人の「第一歩」にも向いているね。
(*1)ストリームの最低取引単位は1単元(100株)から。
トク 初心者にはうれしいニャ。デメリットは何かあるかニャ?
大 現時点では税制優遇のあるNISAやつみたてNISA(*2)に対応しているのは、スマホ証券のなかで1社のみ。投資に慣れ、売買する額が大きくなったら、NISAが使える通常の証券会社がいいだろうね。
(*2)少額投資非課税制度。NISAやつみたてNISAの口座内で取引した投資の売買益・配当金への税金約20%が一定額まで非課税になる。
投資のスタイルに合ったスマホ証券を選ぼう
トク 何社かあるスマホ証券は、どれを選べばいいんだニャ?
大 主要なスマホ証券は「ペイペイ証券」「スマートプラス(ストリーム)」「SBIネオモバイル証券(ネオモバ)」「LINE証券」「コネクト」の5社。各社が独自サービスを打ち出しているので、自分のニーズに合った証券会社を選ぶことが大切だ。例えば、米国株を買ってみたいなら、ペイペイ証券。アマゾンやアップルなど有名企業の株が1000円から買える。ただし、取引できるのは日本株と米国株などを合わせて319銘柄(2021年3月末時点)で、上場する全銘柄が買えるわけではないよ。
トク 他のサービスはどんな感じかニャ?
大 スマホ証券のなかでは唯一、NISAに対応しているコネクトをはじめ、慣れ親しんだLINEの画面で取引ができるLINE証券、口座開設者同士で情報交換できるSNS機能が充実のストリーム、東証だけでなく名古屋、札幌、福岡の各取引所に上場する銘柄も売買できるネオモバ……など、強みとするサービスは各社さまざま。LINE証券、ネオモバでは、それぞれの「ポイント」を投資に使うこともできるよ。
トク まずはやりたいことを整理して、使うサービスを選んだほうがいいニャ。ちなみに売買手数料ってどうなってるニャ?
大 これも各社それぞれ。ストリームは単元株(100株)未満では取引できない半面、手数料は無料。コネクトも、単元株なら金額にかかわらず月10回の取引まで無料だ。ネオモバは、例えば約定代金が月50万円以下なら手数料220円など、取引額に応じた定額制。1株単位で売買する場合は、ペイペイ証券は価格の0.5~1%、LINE証券は0.2~1%、コネクトは0.5%という手数料体系になっているね。
トク 気軽に始められそう。早速、口座開設してみるニャー!
この人に聞きました
『日経マネー』元編集長。『日経ゼロワン』『日経マネー』編集長、日本経済新聞マネー報道部長などを歴任。30年以上、家計や資産運用を記者の目で追求。
(取材・文 澤田聡子、イラスト おおの麻里)
[日経ウーマン 2021年6月号の記事を再構成]
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。