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「即席麺は体に良くないんじゃないか、変なものが入ってるんじゃないかといった誤解を解きたいので、同じCMを1カ月以上流すことがほとんどない当社としては珍しく、じわじわと浸透させることを考えて作った」(米山部長)

上記のような疑念を抱くのは、購買層に子育て中の親世代が多いからだ。そういった層の視聴率が高い情報番組で、遠慮なく生活者目線で意見するおぎやはぎだからこそ、今回のCMには適任だと判断した。

企業メッセージCMでは品質への誤解を解くため、じわじわと浸透させることを狙っている

ファミリー狙い、長期間放送する

通常の商品広告のCM投下量は月間で1000~1500GRP(延べ視聴率)というが、「DO IT NOW!」シリーズは、放送開始の21年3月こそ1000GRPでスタートダッシュをかけたが、同年4月以降は100GRP程度に抑え、長期にわたってのリーチを図る。

「今回はファミリー層を狙って、長期にわたりCMを流す。与えられた広告費でいかに最大の効果を上げるかという点はいつもと同じ」と米山部長。ターゲット層がよく視聴している「サザエさん」(フジテレビ系)や「世界の果てまでイッテQ!」(日本テレビ系)などの番組を同社がスポンサードしている点も、ロングスパンでの訴求に有利だ。

DO IT NOW!プロジェクトの訴求は数年単位で継続していく予定とのこと。今回のCMは長期計画におけるほんの1コマかもしれないが、「完成されたブランド価値を鮮度感を持って次世代へ伝えていく」と米山部長は強い決意を抱いている。

(ライター 北川聖恵、写真提供 日清食品ホールディングス)

[日経クロストレンド 2021年5月14日の記事を再構成]

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