日本の女性の「生理の正しいデータ」を分析
婦人科の医師が現在使っている教科書のデータは、実は、約60年前のアメリカのものだということを知っていますか。つまり、国も人種も生活習慣も違う古いデータなのです。
「日本女性の正しい生理はこれ」と示せるほどのデータは、これまでありませんでした。なぜ誰も「正しい生理」についてデータを集めて、解明しようとしてこなかったのでしょうか。
大きな理由は、生理は病気ではないからです。もう一つは、政治の中心がずっと男性だという時代のせいだとも考えられます。
生理痛やPMS(月経前症候群)がひどくて病院に行ったとき、痛み止めを出されただけという経験がある人も多いと思います。これも、生理についてのデータが存在せず、きちんとした改善法が解明されていなかったからといえます。
しかし最近は人工知能(AI)が発達してきて、生理にまつわるデータを集められるようになってきました。この本には、ラブテリが実施した2万人の最新調査から得たデータから解析された、生理痛やPMSを自分で改善する方法も載せました。
データに基づけば、「これは病気かもしれないから病院に行こう」などと正しい判断もできる知識が身につきます。ぜひ、正しい知識を知って、自分の人生を守りましょう。
※2021年4月時点のデータです。
細川モモ
予防医療・栄養コンサルタント、一般社団法人ラブテリ代表理事。International Nutrition Supplement Adviser を取得後、09年に日米の専門家チーム「ラブテリ トーキョー&ニューヨーク」を発足。母子健康をテーマとした共同研究を複数手がける。14年に三菱地所と共に「まるのうち保健室」を立ち上げ、「働き女子1,000名白書」を発表。以後、全国で開催している保健室で女性のヘルスリテラシー向上と大規模調査を行い、2万人超のデータをメディアや自治体、企業に提供して女性の健康を支える社会環境づくりに取り組む。
予防医療・栄養コンサルタント、一般社団法人ラブテリ代表理事。International Nutrition Supplement Adviser を取得後、09年に日米の専門家チーム「ラブテリ トーキョー&ニューヨーク」を発足。母子健康をテーマとした共同研究を複数手がける。14年に三菱地所と共に「まるのうち保健室」を立ち上げ、「働き女子1,000名白書」を発表。以後、全国で開催している保健室で女性のヘルスリテラシー向上と大規模調査を行い、2万人超のデータをメディアや自治体、企業に提供して女性の健康を支える社会環境づくりに取り組む。
(構成 梶塚美帆、写真 鈴木愛子)
[日経xwoman 2021年5月14日付の掲載記事を基に再構成]