2021/6/11

世界の鳥の数ランキング

論文によると、世界で最も多い鳥はイエスズメ(Passer domesticus)で、その数は16億羽にのぼる(日本のスズメとは別種)。2番目はホシムクドリ(Sturnus vulgaris)の13億羽、その後はクロワカモメ(Larus delawarensis)12億羽、ツバメ(Hirundo rustica)11億羽、シロカモメ(Larus hyperboreus)9億5000万羽、キタメジロハエトリ(Empidonax alnorum)9億羽と続く。

個体数が非常に多い種はごくわずかであり、個体数が少ない種の方がそれよりもはるかに多いという結果は、科学者たちの予想を裏切るものではなかった。これは生態系においてよく見られるパターンだ。全体としては、世界の鳥類の12%にあたる1180種の鳥は、それぞれ個体数が5000羽に満たないと推定される。

個体数が2500羽に満たない場合、その種は国際自然保護連合(IUCN)によって絶滅危惧種に指定される。

そうした希少種の中には、推定377羽のオオマダラキーウィ(Apteryx haastii)、同630羽のジャワクマタカ(Nisaetus bartelsi)、100羽以下のセーシェルチョウゲンボウ(Falco araeus)などが含まれる。キャラハン氏の好奇心を刺激したミドリツバメ(Tachycineta bicolor)は、今回の調査において約2400万羽が生息していることが判明した。

ちなみに、家禽(かきん)のニワトリ(Gallus gallus domesticus)は世界で約250億羽という圧倒的な個体数を誇る。しかし、今回の研究の対象は野生の鳥だけだ。

過去数十年の間に、世界でどれだけの鳥が失われたのかは不明だが、今回の研究は基本的な水準の設定に役立つだろう。19年に発表されたある論文によると、北米で繁殖する成鳥の総数は、1970年以降、30億羽減少したという。

今回の研究の斬新な点は、専門家と市民科学者のデータを組み合わせたところにあると、米カーネギー自然史博物館パウダーミル鳥類研究センターの研究員ルーカス・デグルート氏は言う。

「世界にどれだけの鳥がいるかを把握しようというのは、非常に野心的で大規模な仕事です。論文の著者らはこの試みについて非常に深く検討し、可能な限り正確な情報を得るために、できる限りの手順を踏んでいます」

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