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デザイン思考の授業

左脳優位でもデザイン思考駆使 不明確な状態恐れないデザイナーから学ぶ新たな切り口の作り方(9)

2021/6/1

デザイン思考の授業

写真はイメージ=PIXTA
写真はイメージ=PIXTA

「デザインの世界には、ビジネスマンが日々の仕事の中で新たな価値を創るためのノウハウがたくさん存在しています」。日本でのデザイン思考の第一人者といわれる佐宗邦威氏はこう言います。

先ごろ大幅に加筆修正して文庫化された同氏の著書『世界のトップデザインスクールが教えるデザイン思考の授業』(日経ビジネス人文庫)から、デザイン思考の入り口となる思考法を紹介します。

デザイン思考を成り立たせる前提

どのようにしたら(この連載で紹介してきた)思考ができるようになるのでしょうか? ビジネスマンに多い左脳優位の人が右脳思考を実践していく上で、今まで慣れ親しんだやり方を捨てなければいけないことがいくつかあります。

全ての情報を厳密に処理しようとしない

膨大な情報量を右脳に浴びせながら、今までの慣れ親しんだ考え方を壊すことで、偶発的に思考のジャンプが生まれることはすでに説明しました。ここで、最初の壁となるのが「全部の情報をしっかり厳密に整理しようとすると、処理が追いつかない」ということです。完全な分析が難しいビジュアル情報を大量に扱うため、誰もが納得できる情報処理の仕方はありません。そのため、全部の情報を厳密にまとめなければならないという真面目すぎる心がけを捨てることが必要になります。

不明確な状態を恐れない

右脳思考を実践すると、まったく論理がとおらないような飛躍が多々発生するものです。発散していくに従い、全体像が見えなくなります。スッキリしません。アウトプットも出ていないように思えます。しかし、常に全てを厳密に説明できるようにしなければと思えば思うほど、思考の飛躍は生まれなくなります。混沌とした不明確な状態をもよしとすることが必要になります。

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