皿に移して味を付けずに食べてみたが、確かに大豆の柔らかい甘みがよく分かるという印象。一般的な豆腐に比べてやや硬めに感じたが、幅広い料理に使えるようにしたという。

味へのこだわりと120日間常温保存可能という特徴は、豆腐好き以外のニーズも喚起する可能性を秘める。豆腐は日常的に食べる食品なので、多めに買って常温保存するという新習慣や、地震などの自然災害に備えたローリングストック(多めに買って、消費した分だけ買い足すこと)用途が考えられる。また、コロナ禍で買い物の頻度を減らした結果、1回当たりに買う量が増えて、冷蔵庫が満杯になるのを防ぐ目的で買われるケースもあるかもしれない。

実勢価格はおおむね150~170円台(税込み)。一般的な豆腐が特売品に100円を切る値付けがされていることを考えれば、割高ではある。しかし、味に加えて常温保存可能という特徴が生み出すニーズも加味すれば、一定の支持を得る可能性は高い。

原材料は国産大豆、水、にがりのみ。保存料を使っていないため、食への意識が高い人や、離乳食に使う親の需要にも応える

(日経トレンディ 平田秀俊)

[日経クロストレンド 2021年5月19日の記事を再構成]

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