長期常温保存はあくまでも手段 目的は別にあり

実は、四国化工機は賞味期間が長い豆腐を30年以上にわたって開発し続けている。商品化に初めて成功したのは1990年2月。要冷蔵ではあるが、賞味期間20日間の「箱とうふ」を誕生させた。以降、無菌化技術の改良と検証を積み重ねて、同じく要冷蔵で30日間、60日間、180日間、240日間と賞味期間を延ばしてきたという(商品名は「四季とうふ」)。そして、今回のずっとおいしい豆腐では常温状態での120日間保存に成功した。

ここまでの話からは、この長期間の常温保存という分かりやすい特徴の実現が、ずっとおいしい豆腐の狙いに思えるが、実はそうではない。さとの雪食品によると、「作りたての味を消費者に食べてほしい」という目的が約30年前の開発当初からあり、「長期間の常温保存可能」という特徴は副産物だという。

大豆が持つ耐熱性菌や高温細菌には、そもそも豆腐の風味を損なうデメリットがある。また、プラスチック容器に水と一緒に入った一般的な豆腐は、時間の経過とともに風味が抜けていく。プラスチック容器は酸素を通し、売り場では蛍光灯の光を浴びるからだ。これらを解決するのが追求し続けた無菌化であり、紙やポリエチレン、アルミ箔を5層に重ねた新開発の紙包材だった。

豆腐の風味を損なう酸素と光をブロックするため、日本製紙と特殊紙容器を共同開発した
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