コットンの風合いと速乾性 「いいとこどり」の一本

「HUNKY DORY(ハンキードリー)大阪店」の塚本康博氏にも話を聞いた。紹介してくれたのは福井県発祥のブランド、JACKMAN(ジャックマン)の一着だ。

「カッティングから縫製までを一貫して一つの工場で行っているのが特徴です。デザインはシンプルなものが多く、トレンドに左右されることなく着られるのも魅力のブランドです。いいものを長く着たいという方におすすめですね」

「アメリカンスポーツフリークのワードローブ」をコンセプトに、昔ながらのベースボールウエアを意識したデザインを手がけるブランド。伸縮性の高い「ストレッチ天竺(てんじく)」素材を使用し、熟練の職人がヴィンテージミシンを用いて縫製している。JACKMAN / JM4003 STRETCH SHORTS 1万1000円

生地には伸縮性のあるポリウレタンとコットンの2種類を用いている。糸の芯はポリウレタンだが、表面は綿糸でカバーリング。それぞれの素材の持ち味を生かした一本だという。

適度に膨らみがある膝上丈のシルエット。バックポケットも背面左右にそれぞれ配置されている
ウエスト部分にはゴムが入っており、体型を気にせず着用できる

「ポリウレタンは速乾性があり、お手入れがしやすく、形崩れしにくいのもメリットです。直接肌に触れる部分はコットン素材なので着心地もいい。洗濯するほどに生まれる、味わい深い経年変化も魅力ですね。よくあるスポーツウエアとは一線を画す、“いいとこ取り”の一本です」

TPOを問わないのは細身 アイビー風にまとめて

「最近はナイロン素材で裾幅の広いショートパンツがトレンドです。ただ、大人の男性には、あえてスラックス調のデザインで細身のものをおすすめしたいですね。そちらの方がトラディショナルな印象が強く、TPOを問わず着用できます」

そう教えてくれたのは東京都世田谷区の三軒茶屋にある「SEPTIS(セプティズ)」の白木凜太郎氏だ。条件に合う一本として、同店がBARNSTORMER(バーンストーマー)に別注をかけたショートパンツを紹介してくれた。

1970年代後半に日本で初めて国産のチノパンを手がけたブランドの一着。爽やかなシャンブレー生地や、背面の腰部分にあしらわれたシンチバック(ウエスト調整用の金具)など、アイビールックを意識した要素が随所に BARNSTORMER / SEPTIS別注 IVY SHORTS 1万6280円

「1960年代から70年代にかけて日本でブームとなったトラッドスタイルの『アイビールック』を意識した一本です。当時のパンツのように裾幅がかなり細めに設定されているので、すっきりとしたシルエットです。股上の深さも絶妙で、はいた瞬間の“しっくり感”は他のショートパンツでは味わえません」

ヴィンテージのパンツによく見られるシンチバックも特徴的。タックインしてはいても絵になる
股下にマチを入れて可動域を広げている。細身のシルエットでも窮屈さは感じない

近年のトレンドとは異なる一着だが、どう着こなせばいいのだろうか。

ローファーとチェック柄のシャツを合わせたコーディネート。柄の配色にネイビーを用いたシャツはシャンブレー生地との相性もいい

「靴はローファーやデッキシューズ、トップスにはチェック柄のシャツを合わせて、アイビーのテイストを意識してまとめたいですね。下半身がコンパクトな分、上半身はややオーバーサイズのものを合わせるとバランスが取りやすいですよ」

文:FACY編集部 山梨幸輝(https://facy.jp/)


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