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寝付けない、翌朝も疲れ… あえて疲れる生活で解消

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NIKKEI STYLE

日経Gooday(グッデイ)

カラダについてのお悩み、ありませんか? 体調がいまいちよくない、運動で病気を予防したい、スポーツのパフォーマンスを上げたい…。そんなお悩みを、フィジカルトレーナーの中野ジェームズ修一さんが解決します! 今回は、夜の寝つきが悪く、朝起きても疲れが残っているように感じてしまう人のお悩みに答えます。

今月のお悩み
朝、目が覚めたときに疲れが残っていると感じる…

 50代の会社員、男性です。

 最近、朝すっきりと目覚めることができません。寝ても疲れがとれない日が続いていて、目が覚めたときに「疲れが残っているな…」と感じることがほとんどです。

 なかなか寝つけない日も多く、ベッドの中で夜中の2時や3時まで動画配信サービスを見たり、SNSを見たりしています。

 次の日に朝イチで会議があるときなどは特に、「眠らなくては」と焦るのですが、目はさえる一方です。

 その分、休日は昼近くまでゆっくり寝ているのですが、それでも体の疲労感は抜けません。いったい、どうしたらいいのでしょうか?

なかなか眠れないときは、無理に眠ろうとしなくてよい

夜、なかなか眠れないと、焦る気持ちが生まれ、余計に眠れなくなりますよね。

しかし、眠くならないものはどうしようもないので、このようなときは無理に眠ろうとしなくても大丈夫です。

なぜなら、眠れなくて起きている時間が長くなると、次の日は夜になると早く眠くなり、確実に眠れることが多いからです。

これは、人間の体に備わっている「睡眠圧(眠気)」の働きによるものです。覚醒時間(起きている時間)が長いほど、次の日の夜には睡眠圧が自然と高まるので、眠くなるというわけです。

ただし、眠れないからといって動画配信サービスやSNSをダラダラと見続けるのは逆効果。テレビやパソコンの画面を見ていると、自律神経のうち交感神経が優位になるばかりで、なかなか眠気がやってこないのです。

よく知られているように、自律神経には交感神経と副交感神経とがあります。交感神経は日中に血圧や心拍数を上げて体を活動的にするもの。副交感神経は夜に心身をリラックスさせて眠りに誘うものです。夜中に動画配信サービスやSNSを見続けていると、交感神経から副交感神経への切り替わりが起きにくくなり、なかなか眠くならないのです。

それでは、なかなか眠くならないときは、どうすればいいでしょうか?

無理に眠ろうとしなくてもよいとはいえ、テレビやパソコンの画面を見るのがNGならば、いったいどんなふうに過ごせばいいのかと思うかもしれません。

 私のお勧めはこうです。ベッドに入って15分たっても眠れないときは、いったん寝室を出てリビングなどに移動し、部屋を明るくしないでしばらくストレッチなどをしながらリラックスして過ごします[注]。それから、眠気が高まってきたらベッドに移動する。これを何回か繰り返せば、睡眠圧が高まり、いつの間にか眠れるはずです。

なかなか眠れないと焦りますが、逆に「一晩ぐらい眠れなくても大丈夫だ!」と開き直るのもお勧めです。実際、一晩徹夜したぐらいでは、翌日の心身のパフォーマンスはそれほど変わりません。

そうやって、一晩ぐらい眠れなくてもいいと開き直ると、焦っているときよりもかえって眠れたりするものです。試してみてください。ただし、それでも不眠が続いて日中の生活に悪影響が出るなら、医師に相談しましょう。

[注]自己暗示によって心身をリラックスさせ気持ちを安定させる「自己訓練法」もお勧め。やり方を解説したYoutubeやCDもあるので、興味があれば試してみてください。

「休日の寝だめ」は逆効果!

睡眠圧が増減するリズムは、地球の自転周期(約24時間)と紐づいています。つまり、「起床時刻と就寝時刻」を一定にすることで、毎日同じ時間帯に睡眠圧が高まり、自然と眠くなるし、すっきりと起きられるようにもなるのです。

逆に、「起床時刻と就寝時刻」がバラバラになると、睡眠圧の増減リズムを崩すことになり、眠れない要因になります。

ですから、休日にたくさん眠って疲労を回復しようとするのも、実はNGなのです。疲れを残さないようにするのであれば、まずは平日・休日関係なく、同じ時間に眠り、同じ時間に起きるのを習慣にすることが重要なのです。

休みの日に寝だめすればいいと思うのではなく、眠れなかった次の日はしっかり眠って、睡眠のリズムをなるべく早く取り戻すように気をつけましょう。

ただ、平日はどうしても睡眠時間が短くなりがちという人も多いですよね。その場合は、休日は1~2時間程度なら遅く起きてもいいでしょう。「休日は昼近くまで寝る」というのは、睡眠のリズムを崩すことになるので避けてください。

睡眠中の「成長ホルモン分泌」が疲労を回復させる

睡眠をとることで疲労が回復するのは、眠っているときに「成長ホルモン」が分泌されるからです。

成長ホルモンとは、その名のとおり、子どもの頃に骨を伸ばしたり筋肉を作ったりするために働きます。また、臓器や筋肉、靭帯、骨など、体の様々な組織の修復を促すホルモンでもあり、子どもほど量は多くないものの、大人になってからも分泌されます。

夜に眠っているときに成長ホルモンが分泌され、体の様々な組織が修復されて、疲労が回復するというわけです。

成長ホルモンの分泌が高まるのは、眠りについてから1時間ほどで訪れる深い眠り(ノンレム睡眠)のときです。グラフにすると下図の左側のようになります。23~7時が睡眠時間帯で、0~1時ごろに血中の成長ホルモン濃度がピークに達しています。

一方、右側のグラフは、睡眠時間をいつもより8時間ずらし、朝から昼にかけて(7~15時)眠った場合の成長ホルモンの分泌の様子です。分泌のピークは、やはり眠りについてから1時間ほどたってからなのですが、ピークの大きさが小さくなっています。

そのため、やはり毎日夜の同じ時間に眠ったほうが、成長ホルモンの分泌という点からもよいということが分かります。

アスリートが海外大会の1カ月前から睡眠を調整するワケ

睡眠による疲労回復を重視するアスリートたちは、オンの日もオフの日も同じ時間に起床し、就寝します。

また、時差のある海外での大会に向けては、1カ月ほど前から起床時刻と就寝時刻を調整していきます。本番の大会でも、睡眠中にしっかり成長ホルモンを分泌させて、十分に疲労を回復するためです。そうすれば、海外の大会でもベストのパフォーマンスを発揮できるようになります。

ところで、「運動をすると良質な睡眠につながる」とよくいわれますが、多くの人はその理由を「運動して体が疲れるからぐっすりと眠れる」と考えているかもしれません。確かにそれも一理ありますが、実際には運動することで成長ホルモンの分泌が促されるためでもあるのです。

運動をすると、少しずつ体の様々な組織が破壊されます。すると、脳は体のダメージを察知し、修復しようとします。睡眠圧が高まって眠くなり、眠りにつくと成長ホルモンが分泌されて体の組織が修復されるのです。

ですから、寝ても疲れがとれない、寝つきが悪い日があるという人は、運動をすることで快眠を得られる日が多くなるはずです。

「あえて疲れる生活」が快眠のコツ!

相談者の方は、恐らく運動の習慣がないのではないかと思います。

最近は、テレワークで家にこもって仕事をする人が増えてきました。通勤がないので体を動かす機会が減り、それもあって睡眠のリズムが崩れやすくなるのです。

体を動かさないと、体の組織が受けるダメージも少なくなるので、脳は積極的に成長ホルモンを出して修復しなくてもよいと判断するのかもしれません。その結果、寝ても疲労が抜けなくなるのでしょう。

ですから、昼間の運動量を増やすことが何より重要です。ウオーキングや軽いジョギング、または家の中で筋トレをするのでもいいでしょう。とにかく体を動かして、成長ホルモンの分泌を促しましょう。

ただし、就寝前の過剰な運動は、交感神経を優位にしてしまい、寝つきが悪くなるというデメリットもあります。どの程度の運動ならば問題ないかは人によって異なるので、探りながら続けてみてください。

また、体を動かすことで睡眠の質が上がると、夜中に起きてしまう「中途覚醒」を減らすことも期待できます。

深い眠りを得るために、運動を取り入れたり、外出したらエスカレーターやエレベーターではなく階段を使って移動するなど、あえて「疲れる生活」にトライしてみましょう。

【中野さんからのアドバイス】
睡眠で疲労が回復しづらいと感じている人へ…

▼なかなか眠れないときは無理に眠ろうとしなくてよい
▼休日に遅くまで眠るのは逆効果。なるべく同じ時間に眠る
▼昼夜逆転すると成長ホルモンの分泌が不十分で疲労が回復しない
▼「あえて疲れる生活」で快眠を!

(まとめ 長島恭子=フリーライター/図版制作 増田真一)

[日経Gooday2021年5月19日付記事を再構成]

中野ジェームズ修一
スポーツモチベーションCLUB100技術責任者/PTI認定プロフェッショナルフィジカルトレーナー。フィジカルを強化することで競技力向上やけが予防、ロコモ・生活習慣病対策などを実現する「フィジカルトレーナー」の第一人者。元卓球選手の福原愛さんやバドミントンのフジカキペア、プロランナーの神野大地選手など、多くのアスリートから絶大な支持を得る。2014年からは青山学院大学駅伝チームのフィジカル強化指導も担当。早くからモチベーションの大切さに着目し、日本では数少ないメンタルとフィジカルの両面を指導できるトレーナーとしても活躍。『医師に「運動しなさい」と言われたら最初に読む本』(日経BP)などベストセラー多数。

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