自分の強みを価値化できたら、それが何に生かせるかを考えることも大事です。自分が本来持っていた志向性に、社会人になってから蓄積した強みを組み合わせると、どんなことができるか。今まで勤めた会社の業種などにとらわれず自由に発想し、セカンドキャリアの選択の幅を一旦、自由に広げるのです。この時「今さら他の業界には」や「この歳では」といった制約から考えるのではなく、想像は自由だというスタンスでいきましょう。

夢や好きなことも言葉で整理

そのために、ご自身の本来的な志向もインデックス化してみましょう。子供の頃から今まで変わらず好きなこと、得意なことは何でしょう。ずっと夢だったことはあるか、一人が好きか、みんなとワイワイやるのが好きか……「本好き」で「コーヒーが好き」で「人との関係を作るのが得意」という人は、前回例に挙げたブックカフェを考えてみる。

新聞記者の方で「車好き」だったら、車の魅力を最大限に引き出して伝える仕事は何か考えてみましょう。ライターにこだわることはありません。好きな車だけ集めて売る仕事をするにはどうしたらいいか、古物商の資格を取ってどこかのお店で週末アルバイトしてみて……とシミュレーションしてみるのは楽しいはずです。

ちなみに私の家内はかつて航空会社で働いていましたが、「子ども好き」「料理が得意」「人との関係づくりが得意」な点から自宅で小学生向けの料理教室を始めました。最初は息子の友達周りで小さく始めたものが今では18年目となり、毎年60人程度の子供たちでにぎわい大人顔負けの料理を作っています。家内の生きがいにもなっています。

経験を生かすことを考える際に、会社や業界の枠にとらわれる必要はありません。一度、本来の自分の価値と志向性をインデックスにして確認し、掛け合わせることで想像の翼を思いっきり広げてみましょう。「強み」は今までの経験の中に必ず見つかります。せっかく新しいキャリアに踏み出すのなら、やってみたかったことに自分の力を生かす方が良いに決まっていますから。

小沢松彦
1962年名古屋市生まれ。85年早稲田大学卒業後、博報堂入社。営業部長や広報部長などを歴任し、2014年に早期退職。セカンドキャリア支援の一般社団法人、社会人材学舎の起業に参加し、後に自身で主に中小企業のバリュー開発・社員教育を手掛ける会社「sfidaM(スフィーダム)」、企業戦略の伴走支援ユニット「Halumni(ハルムナイ)」を設立。現在は経済同友会と兼業。

管理職・ミドル世代の転職なら――「エグゼクティブ転職」

5分でわかる「エグゼクティブ力」
いま、あなたの市場価値は?

>> 診断を受けてみる(無料)

「エグゼクティブ転職」は、日本経済新聞社グループが運営する 次世代リーダーの転職支援サイトです

NIKKEI 日経HR


ブックコーナー ビジネス書などの書評はこちら