キャンプの焚き火も安心 難燃素材の薄手アウター3選特集 キャンプで活躍する難燃ウエア(上)

焚(た)き火はキャンプの醍醐味。暖をとる目的だけでなく、焚き火の揺らぐ炎を見ていると心が落ち着いてくる。そのため秋冬はもちろんのこと、標高の高いキャンプ地では春夏も焚き火を楽しむ人が多い。

そんな焚き火の難点が、飛んできた火の粉による衣類のダメージだ。そこで、火の粉で穴が開きにくい難燃素材のウエアを、薄手のアウター、パンツ、ファッション小物(バッグや帽子など)に分けて紹介する。今回は、春夏の夜に着用できる薄手のアウターを取り上げる。難燃ウエアがあれば焚き火を存分に楽しめるだろう。

日常でも着用しやすいデザイン

グリップスワニー「FIREPROOF CAMP PARKA」(1万7380円、税込み、以下同)

アウトドア用の難燃ウエアブランドとして人気が高いグリップスワニー。1848年、米国のゴールドラッシュで一獲千金を狙う採掘者に向けて革製グローブを作ったのが始まりで、その後、耐熱性と優れた強度を誇る米デュポンのケブラー繊維を世界で初めてグローブの縫い糸に使用。同社のアウトドアワークグローブは、今日に至るまで世界中で支持されるアイテムとなった。

難燃グローブで培ったノウハウをもとに、2008年に焚き火に強いウエアを開発し、キャンプ市場へ展開。「まだ世の中にキャンプ用ウエア、焚き火用ウエアというカテゴリーがなく、初めは見向きもされなかった」(グリップスワニーのディレクター三好敏之氏)が、少しずつ浸透し、今では難燃ウエアのパイオニア的存在となっている。

そんな同ブランドの注目アウター「FIREPROOF CAMP PARKA」は、コットン100%ながら自己消火性に優れたオリジナル難燃素材「BRAZE SHIELD」を使用。ミリタリー由来のファブリックで強度が高く、万が一接炎しても溶融することなく炭化するため、衣服全体に燃え広がりにくいという。難燃生地として国内の検査機関においても基準をクリアしている。

キャンプではさまざまな道具を使うため、グリップスワニーのグローブも収納できるポケットを備える。デザインは、街着としても着られるスタイリッシュなシルエットになっており、キャンプだけでなく普段使いにも対応する。

オリジナルの難燃素材「BRAZE SHIELD」を使用。厚手のコットンキャンバス生地で強度にも優れる
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難燃仕様なのに薄手で軽い