アナウンサーや白黒写真の着色 進むAIの「職場進出」

日経PC21

少し前だが、美空ひばりの歌声を学習し、まるで生きているかのように新曲を歌う「AI美空ひばり」が話題になった。人工知能(AI)の応用分野は広いが、(1)人の代わりとなる、(2)人がやると手間のかかる作業を代行する、(3)人と対話して手助けをする、という3つに大別できるのではないか。今回は、そんな未来を感じさせるサービスを紹介したい。

アナウンサーもAI時代に

人の代わりとなるAIとしては、AIアナウンサーが活動を始めている。「ゆいプラ!」は、実際のアナウンサーによる約10万件のニュース音声を学習したAIが、文章を読み上げるサービス(図1)。テレビやラジオ、商業施設の館内放送などで採用されているという。

図1 スペクティが運営する「ゆいプラ!」(https://www.ai-announcer.com/)では、AIアナウンサー「荒木ゆい」のサービスを有料で提供する。テレビやラジオでの出演実績も。無料トライアルでオリジナルの音声を試すことができる

音声合成AIでは、エールストンが「CoeFont STUDIO」を無料で公開中。商用利用も可能な音声ファイルを手軽に作成してダウンロードできる(図2)。

エールストンの「CoeFont STUDIO」(https://coefont.studio/)では、入力したテキストをAIが音声合成し、そのファイルをダウンロードできる。「ゆいプラ!」ほど精巧ではないが、読み・アクセントの修正、スピードの調節なども可能。無料で、かつ商用利用もOKなのが利点

手間がかかる画像処理系でも活躍

手間のかかる作業を代行するAIとしては、画像処理系のサービスが目立つ。線画にAIが自動で色付けする、実在しない人の顔を生成する、古い白黒写真をカラー化する、など便利な機能を利用できる(図3図4)。

人が手作業で行うと時間と労力がかかるが、AIなら一瞬。仕上がりの自然さは、機械学習によるAIの進化を実感させる。

図3 筑波大学の飯塚里志助教らによる「ディープネットワークを用いた白黒写真の自動色付け」プロジェクトサイト(http://iizuka.cs.tsukuba.ac.jp/projects/colorization/web/)。白黒画像のファイルをアップロードすると、AI技術を用いて自動で色付けしてくれる
図4 筆者の古い白黒写真をカラー化してみた例
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