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セブンの品ぞろえ戦略 切り札「出来たてスムージー」

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日経クロストレンド

セブン-イレブン・ジャパンの2020年度の実績は、コロナ禍を受けて厳しいものとなった。売り上げは19年度比97.6%、客数は同90.1%と減少。20年4月に発出された1回目の緊急事態宣言後の大きな落ち込みが、全体に響いた形だ。

しかし、その一方で、客単価は19年度比107.2%と上昇した。販売金額が好調なカテゴリーをみると、マスクなどの健康・医療品が19年度比で約170%、冷凍食品が同約130%、玩具が同約125%、ネットショッピングが同約120%と続く。総菜や弁当といったデリカテッセン、洋酒・ワイン・雑酒、調味料・乾物、スイーツ、カット野菜などの生活デイリーカテゴリーは、いずれも19年度比で約110%だった。コロナ禍で外出自粛やリモートワークが進んだことで、「在宅・健康ニーズに応えるカテゴリーが伸長した」(セブン-イレブン・ジャパン商品本部長の青山誠一氏)

例えば、冷凍食品では家飲みニーズに対応する「おかづまみシリーズ」や内食で使いやすい冷凍の農水産素材を強化した他、売り場の拡大を推進。冷凍アイスストッカーを2台以上設置する店舗構成比は51.5%にまで高めた。また、デリカテッセンに分類されるサラダは、20年6月から生野菜サラダ2品、カップデリにおいて、容器の蓋部分をトップシールへ変更。4度の低温管理や、酸化を防ぐ窒素ガスの充てんなどにより、消費期限を約1日延長するといった取り組みを行った。これらの打ち手が奏功した形だ。

「ワンストップ」が鍵

まだコロナ禍の影響が大きな影を落とす21年度。セブン-イレブン・ジャパンはどのような商品施策で光明を見いだそうとしているのか。同社は21年4月30日、21年度の施策についてオンライン会見を開いた。

1つ目のキーワードは、1カ所で1度に買い物を済ませる「ワンストップショッピングニーズ」への対応だ。首都圏のnanaco(ナナコ)データを分析したところ、会社の近くと自宅近くの店舗など移動範囲に応じて複数店舗を利用する消費者が減少傾向にあり、逆に自宅近くの1店舗のみを利用する人が有意に増えていたという。

具体的には、1店舗のみ利用は19年12月で85万人だったが、21年3月には100万人と約15万人のプラス。一方、3店舗利用は19年12月で47万人だったものが、21年3月では45万人となっている。ステイホームの広がりによる小商圏化の傾向が如実に表れたデータだ。

これに対してセブン-イレブン・ジャパンは、さらなる商品の品質の底上げに動く。毎回訪れる店舗でさまざまな商品を購入してもらうには、満足度の高い商品ラインアップを増やす必要があるからだ。中でも強化するのが、PB(プライベートブランド)の「セブンプレミアムゴールド」シリーズ。20年度は、チルド総菜のハンバーグなど、ゴールドを冠したデリカテッセンは19年度比で約140%の実績をたたき出している。通常のセブンプレミアムと比べ、ゴールド購入者は月間来店回数、月間購入金額ともに高い「上客」だ。

すでに同社は、「セブンプレミアムゴールド 金の直火焼ハンバーグ」を21年3月にリニューアル。同金のビーフシチューの改良を4月に行った他、5月からは金のビーフカレーを順次リニューアル発売する。大きめの牛肉を使い、スパイスの香りを引き立たせるために温かいまま充てんする工程を取り入れるなどし、味のグレードアップを図る。また、おにぎりについても、新潟県産コシヒカリを使用するなど「最高品質」をうたう「こだわりおむすび」のシリーズを強化する方針だ。

商圏に合わせて店舗をカスタマイズ

もう一つのキーワードは「脱ワンフォーマット」だ。先述した自宅近くの店舗でまとめ買いするという購買行動の変化は、多くの店舗での「住宅立地化」を意味するという。日々の生活ニーズに応える品ぞろえが必要だ。ただし、全店一律ではなく、都市型、郊外型という大きな2分類を基にして商圏に合わせたカスタマイズをしていく。

例えば、ワインは都市部では上質さ、嗜好性の高さに合わせた高単価商品をそろえる。一方、郊外では大容量ワインなど値ごろ感を打ち出すといった具合だ。先行して20年12月に都市型135店舗で高単価ワインの品ぞろえを増やすなどしたところ、21年3月の酒類合計の前年同期比は約130%になった。同じ期間の比較で全国の店舗では約110%の実績だったという。

都市型の店舗については、上質さに加えて健康志向への対応もテーマになる。その目玉となり得るのが、21年7月中旬以降、1000店舗に導入していく「セブンカフェ スムージー」だ。これまで東京の麹町駅前店など数店でスムージーのテスト販売を行ってきており、健康ニーズが強い都市型店舗での展開を加速する。

セブンカフェ スムージーは、アイスコーヒーと同じような冷凍カップにフルーツや野菜などを入れたキットで販売する。「ケールグリーン」「チアシードマンゴー」「ストロベリーバナナソイ」の3種で、1個250円(税込み)。通年販売を計画している。

該当店舗には、コンビニコーヒーのマシンのような専用マシンが設置されており、好みの冷凍スムージーを購入後、カップの蓋を開けて自分でセットする。すると、スムージーのマシンがカップ内のフルーツや野菜をかくはんし、40秒ほどで出来たてフレッシュなスムージーを味わえる。

セブン-イレブンが切り開いたコンビニコーヒーは、カフェラテなど女性が好むメニューの拡充で定着しているが、そもそもコーヒーが苦手という層も少なくない。スムージーはそんな新たな層のニーズをつかむ可能性は高いだろう。健康的なイメージから、弁当や総菜、カウンターフードなど即食性の高いアイテムとの買い合わせの相性も良さそうだ。出来たてスムージーが次の柱に育つ日は近いかもしれない。

(日経クロストレンド 勝俣哲生、写真提供/セブン-イレブン・ジャパン)

[日経クロストレンド 2021年5月12日の記事を再構成]

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