デスク周りの週間在庫回転率を「1以上」に

デスク周辺のスペースに余裕がなければ、デスクの上をゼロに保つのは不可能だ。週に1回以上使うものは、デスク周りに設置しよう。筆者は机の横に三段のカラーボックスを置いて、毎日使う文房具やガジェット、コップや菓子の定位置としている。腕を少し伸ばすだけで手が届くので、取り出しやすく戻しやすい。

流通業などで用いられる「在庫回転率」は、「対象期間中に、在庫商品が何回転したか」を示す指標だが、これはデスク周りの整理にも応用できる。デスク周囲1メートル以内は、貴重なゴールデンゾーンだ。滅多に使わない文房具や読まない本が存在するだけで、必要なものの出し入れが途端に億劫になってしまう。作業に使わないものは一切置かず、週間の在庫回転率1以上を目指そう。

週1回以上使うものを見極める簡単な方法がある。デスク周辺にあるものを、一度、箱に移して仮置きしよう。その後1週間、箱から必要なものだけ取り出し、使用後に、デスク周りに定位置を定めていく。1週間経っても使用しなかったものだけが、箱の中に残る形になる。箱はそのまま押し入れへ。デスク周りに置き続ける必要はない。

季節ごとに衣替えをするように、デスク周りもまた、定期的な見直しが必要だ。「今週作業で使うもの」は、作業内容によって流動的に変化する。「最近デスクが散らかってきたな…」と感じたら、見直しのサイン。全部出す→週1回以上使わないものは押し入れへ格下げを繰り返して、常に一軍の作業用具だけに囲まれたデスク環境を作ろう。

定位置の決め方にもコツがある。使用頻度の高いものほど、出し入れをする際に必要となるアクション数を減らすことが重要だ。例えば毎日使う書類を取り出すのに、「しゃがむ→引き出しをあける→ファイルを取り出す→対象となるページをめくる→書類を取り出す→机の上に載せる」と6アクションも必要となれば、出すのも戻すのも面倒になり、いつの間にかデスク上に出しっ放し状態となるだろう。毎日使うものは基本、2アクション以内で取り出せるようにしたい。自分の腕を水平に伸ばして手がとどくエリアに、毎日使うペンや書類を、カゴや蓋のないケースに入れてざっくりと出し入れしよう。反対に月1回も使わないものは、アクション数が多くても問題ない。書類であれば、細かくファイリングして箱につめ、押し入れの奥に入れておこう。

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デスク上 仕事別に味付け

デスク上はゼロとし、デスク周りは週一回以上使うものだけにする。この基本形が完成したら、そこから自分なりの味付けをしていこう。例えば筆者は、財務関連の仕事をする時はデスク上を極限までゼロの状態にするが、コラム原稿を書くときは、インテリア雑誌や植物など敢えて置いて発想力を刺激している。カフェの雑音を流して飲み物と菓子を並べるもよし、付箋を机いっぱいに貼ってブレストするもよし。作業終了時にまたゼロに戻せれば、その日の気分で自由自在に散らかしてOKだ。さあ、今週末30分間でデスクを片づけて、作業ごとに最高のパフォーマンスを出せる環境を作っていこう。

(整理収納アドバイザー 米田 まりな)

[NIKKEIプラス1 2021年5月15日付]