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クセのある魚は揚げるといい

同社の井口剛志社長に聞くと「サイズがバラバラだったり、骨の入り方が特殊でさばきにくかったりすると、おいしくても売れない。下ごしらえをして未利用魚の魅力を食卓に直接届けたい」という。

シンシアブルーのメジナのカルパッチョ(右)とミシマオコゼの湯引き

未利用魚の調理法をプロに聞いた。ミシュラン一つ星のフレンチ「シンシア」(東京・渋谷)のオーナーシェフ、石井真介さんが20年9月に開いた「シンシアブルー」(同)を訪ねた。未利用魚のほか、国際機関の海洋管理協議会(MSC)や水産養殖管理協議会(ASC)から持続可能な手法で生産されたと認定された魚介類を使っている。

食べたのはメジナのカルパッチョとミシマオコゼの湯引き。ともに素早く血を抜き鮮度を保つ神経締めで処理されており、繊細な味わいだ。シェフの吉原誠人さんは「足が早い青魚のように臭いにクセがある魚は皮目をしっかりあぶるとおいしく食べられる」。石井シェフは「クセのある魚は揚げるといい。骨張った魚は丸ごと煮ると骨離れがよくなる」と教えてくれた。

小骨が多い場合は煮付けに

生魚に挑戦してみよう。農家や漁師と食卓をつなぐ産直サイト「ポケットマルシェ」(岩手県花巻市)で、未利用魚を扱う秋田県の漁師、佐々木一成さんが捕った鮮魚1キログラムを注文した。送料込みで3884円。生け締めされたカナガシラ3匹にウマヅラハギ1匹、アジ4匹が入っていた。いかにも扱いにくそうなカナガシラをさばいてみた。佐々木さんからは「刺し身にすると食感が良く甘みが口に広がります」とメールが届いた。

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外出自粛で自炊派、未利用魚に注目