Men's Fashion

社長にふさわしい華ある時計 視線奪う個性 男女8選

時計

Watch Special 2021(2)

2021.5.19

企業のトップにふさわしい時計を、名門ブランドの新作を中心にメンズとレディースで1本ずつ紹介する企画の後編をお届けする。今回取り上げるのは、ヴァシュロン・コンスタンタン、ショパール、ブレゲ、オーデマ ピゲの4ブランドだ。

今の時代のリーダーは自らをアピールする道具として時計を戦略的に活用すべきだ、との考えから、前回同様に王道のドレス時計はあえて除外している。品格があり、手元を個性的に彩り、メカニズム的にも語りどころの多いモデルを選出してみた。(前回の記事は「新時代の社長に似合う名門ブランド時計 男女8選」




最古の時計メゾン「ヴァシュロン・コンスタンタン」

スイスには創業年の古い時計ブランドが数多く存在するが、一度歴史が途絶え、後に復活を遂げたブランドも少なくない。その点ヴァシュロン・コンスタンタンは1755年に創業して以来、一度も時計作りの歴史が途切れたことがない正真正銘の老舗メゾン。審美性を重視するジュネーブスタイルと伝統的な手仕上げを今に継承する名門中の名門マニュファクチュールであり、別格の時計をお探しの企業トップには絶好の存在といえるだろう。

〈男性〉腕を洒脱(しゃだつ)に彩る45度傾けた文字盤

ヴァシュロン コンスタンタン 「ヒストリーク・アメリカン 1921 コレクション・エクセレンス・プラチナ」

ヒストリーク・アメリカン 1921 コレクション・エクセレンス・プラチナ ケース:40×40mm、プラチナ950製、シースルーバック、3気圧防水 駆動装置:機械式手巻き、パワーリザーブ約 65時間 価格:607万2000円 世界限定100本

名作「パトリモニー」をはじめ、昔からドレススタイルになじむ極薄仕立ての高級時計を得意としていることで有名なヴァシュロン・コンスタンタン。だがもう少しツイストの効いた時計が好みな人には、狂騒の1920年代、アメリカ市場に向けて少量生産されたモデルに端を発する「ヒストリーク・アメリカン 1921」のシリーズをおすすめしたい。一見クラシックなデザインながら、ぷっくりしたクッションケースや角に置かれたリューズ、そして何と言っても45度傾けて配置された文字盤により、さりげなく個性や遊び心を演出できる。

写真はその誕生100周年を記念した100本限定のプラチナ製モデルだ。表面にサンドブラスト仕上げが施された文字盤にもプラチナを使用し、エレガントで独創的なデザインを一層格調高く見せている。

なおヒストリーク・アメリカン 1921の傾いた文字盤は奇をてらったものではなく、クルマのハンドルを握った時の視認性を考慮して考案された実用デザイン。後席でくつろぐよりも自らハンドルを握るほうが多いクルマ好きの経営者には、こんな時計がきっと似合うはずだ。

〈女性〉36.5mmサイズが手首にフィット

ヴァシュロン コンスタンタン 「ヒストリーク・アメリカン 1921」

ヒストリーク・アメリカン 1921 ケース:36.5×36.5mm、18Kホワイトゴールド製、シースルーバック、3気圧防水 駆動装置:機械式手巻き、パワーリザーブ約 65時間 価格:360万8000円

ヒストリーク・アメリカン 1921の新作は、100本限定のプラチナケースのほか、通常モデルとしてホワイトゴールドケースが40mmと36.5mmの2サイズで投入された。女性の企業トップに紹介したいのは、そのうちの36.5mmサイズだ。

一般的なレディースサイズより大ぶりにはなるが、ケースに厚みがないため華奢(きゃしゃ)な女性の手首でも違和感はない。写真はボルドーカラーのレザーストラップを装着していることもあり、よりかれんな雰囲気が増している。たとえば白いブラウスを無造作に袖まくりしたところにこんな時計があれば、とてもセンスよく映るだろう。

先述した通り、この傾いた文字盤はもともとクルマの運転を考慮したもの。スポーツカーで出勤するようなクールでアクティブな女性経営者にぜひつけていただきたい。