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デザイン思考の授業

2021/5/18

デザイン思考の授業

映画『シンドラーのリスト』のログラインはこのようなものです。

「プレイボーイの製造業者であった主人公が、死の運命にあった1100人のユダヤ人を救う。ナチスドイツの残虐行為に愕然とした彼は、ナチスのお偉方をだまして、彼の工場をユダヤ人の避難場所に変えた。オスカー・シンドラーの史実より」

ちなみに、ハリウッドに持ち込まれる数限りない企画も、最初はこのログラインのみで選別されるそうです。それだけログラインは重要だということです。

物語の概要ができたら、ストーリーの骨子に発展させていきます。このストーリーを作るためには、「英雄の旅」の原型が使えます。

1 普段の世界:現実の世界はどのような課題が存在するか?
2 冒険へのいざない:今のぬるま湯の世界を出るきっかけとなるできごと
3 迷い、葛藤:冒険に出ることで得られるもの(便益)と、失うもの(コスト)の葛藤
4 メンターとの出会い:思いもしなかった支援者の現れ
5 試練(敵との遭遇):冒険において、宝物を得るために越えなければいけないハードル(競合、心理的ストッパーなど)
6 報酬:試練を越えたことで得られた報酬(便益)
7 帰還:冒険を経て、現実の世界に戻ってきて気づいた多くの学び(人間的成長など)
8 宝物を手にする:結果的に大成功している姿

主人公の身に何が起こったのかを、上記のフレームワークごとにそれぞれ1~2行ほどでまとめると、物語の要旨を書くことができます。

この秘訣は、できるだけ具体的に、イメージが湧くような固有名詞や形容詞、副詞を豊富に使って、短い文章の中で生き生きと物語ることです。

このフレームワークを使うと、商品やサービスを通じて提供する世界観を、物語を使ってありありと語ることができます。

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