これは現在完了の「経験」という用法です……と中学で習ったことはあると思いますが、大事な点はその経験を語る時に伴う現在の感情が入っていることです。経験の用法は回数や頻度を表す副詞を伴うことが多いです。話者の話の中身は過去の出来事ですが、頭の中ではそこから現在までに伴う何らかの視点が入っています。Yes/Noの疑問文の場合、

a)Did you go to San Francisco last year?

は「去年サンフランシスコへ行きましたか?」と事実についての確認のような感じでたずねています。一方で現在完了形は

b)Have you ever been to San Francisco?

と「(去年でも一昨年でもいつでもいいけど)今までにサンフランシスコへ行ったことはありますか?」という経験についてたずねています。last year? と具体的に過去の時を表す表現は使えません。もし答えがNoでしたら I have never been there. と単純に「行っていない」ではなく never を使い「一度も行ったことがない」と答えます。

では最後の例文です。

a)I speak Korean.
b)I’ve spoken Korean since I was five years old.
c)I spoke Korean when I was five years old.

「今も韓国語を話す」のはa、b、cのうちどれでしょう?

答えはaとbですね。aは現在形で「韓国語を話します」、bは現在完了形で「5歳の頃から現在まで話しています」と過去からの継続と今の視点が入っています。しかしcは「5歳の時に話していました」で、つまり「過去には話していたけれど今は話していない」I don’t speak Korean now. と裏の意味で否定しています。

さて、(1)現在形&現在進行形(2)過去形&現在完了形について例文でご紹介いたしましたが、時制の大切さがおわかりになりましたか? 「なんとな~くわかった!」で大丈夫。使いながら身体で覚えていきましょうね。次回もお楽しみに!!

■読者の皆さんからのご質問

Q:2つの文章をうまくつなげられず、短文になってしまいます。もう少しナチュラルな英語にしたいなと思うのですが、ポイントはありますか?

A:ブツブツ切れちゃう感じの英文でお悩みですね?短文自体は良いと思います。変に長く難しく言おうとするとたちまち悪文になってしまう恐れがありますので、自分の言葉で短い表現は良いと思います。ただブツブツ感はどうにかしたいので、接続詞をうまく使って文をつなげてあげましょう。and、but、so、and then、because などの接続詞を復習してください。スピーキングもこの接続詞を使って話すことでfluency(流ちょうさ)がグッと上がります。またインプットも大事なので色々なタイプの英文を読んで接続詞の使われ方を見てみてください。

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神林サリー Sally’s English Lesson主催、英会話英語学習本作家。大学の専門は英米文学。アメリカ留学後は、ファッションモデルをしながら通訳・翻訳学校でプロの英語を習得。バックパッカー、オーストラリアでの就労経験、大手英会話学校の講師、外資系企業勤務の経験を生かしてレッスンを提供。著書に「Easy&Fun!英語で手帳を書こう」など多数。

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