新型コロナワクチン 前日のお酒・解熱鎮痛薬はOK?Q&Aで学ぶ新型コロナワクチン(4)

写真はイメージ=123RF
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日経Gooday(グッデイ)

4月22日発売の書籍『日米で診療にあたる医師ら10人が総力回答!新型コロナワクチンQ&A100』(コロワくんサポーターズ著)から主要なQ&Aの内容をお届けするシリーズの最終回。前回記事(「コロナワクチン 花粉症や食物アレルギーでも大丈夫?」)に引き続き、新型コロナワクチンの接種に関するさまざまな疑問について答える。新型コロナワクチンが全国民に行き渡るまでにはなお時間がかかりそうだが、ワクチンに関する正しい知識を得て、来るべき接種に臨んでほしい。

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Q.15 どこに行けば新型コロナワクチンを打ってもらえますか?

A. 原則として、住民票がある市区町村で接種が受けられます。接種会場は主に医療機関、公民館、体育館などで、それぞれの市区町村が地域の事情を考慮して決めます。具体的に会場がどこになるかについては、市区町村が、インターネット上のワクチン接種総合案内サイトや広報紙などで発表することになっています。

なお、やむを得ない事情がある場合には、住民票がある市区町村以外でもワクチン接種を受けられます。出産で里帰りしている人、遠隔地で1人で暮らしている学生、単身赴任者などの場合は、実際に接種を受ける市区町村で「住所地外接種届出済証」を発行してもらい、接種券とともに現在居住している市区町村の接種会場に持っていけばワクチン接種を受けることが可能です。長期入院、長期入所中、基礎疾患がある人が主治医の下でワクチン接種する場合などは、住民票がある市区町村への届け出は不要です。わからないことがあれば、住民票がある市区町村の相談窓口に問い合わせてください。

やむをえない事情による住民票がある市区町村以外での接種

Q.16 1回目と2回目で違う会社の新型コロナワクチンを打つことはできますか?

A. 1回目と2回目で違う会社の新型コロナワクチンを打った場合の安全性や有効性のデータがないため、厚生労働省は、2回目の接種では1回目と同じワクチンを打つ必要があるとしています。

一方、米国疾病予防管理センター(CDC)は、1回目に打ったワクチンがわからなくなったり、同じ会社のワクチンが打てない状態になったりした場合、4週間以上の間隔をあけて同じタイプのワクチン(1回目がmRNAワクチンなら2回目もmRNAワクチン、1回目がウイルスベクターワクチンなら2回目もウイルスベクターワクチン)を打つことを推奨しています。

LINE公式アカウント「コロワくんの相談室」で利用者の疑問・不安に答えているコロワくん。書籍『新型コロナワクチンQ&A100』でも活躍しています。(イラスト:坂元麻貴子)

Q.17 前日にお酒を飲んでいても新型コロナワクチンは打てますか?

A. ファイザーの新型コロナワクチンの添付文書では、新型コロナワクチン接種前後の飲酒は禁止されてはいません。ただし多量の飲酒は控えることをお勧めします。特にワクチン接種後には、飲酒の有無にかかわらず、副反応で一時的に体調を崩す人もいます。多量のお酒を飲んでいると、その症状が悪化する可能性があるためです。

新型コロナワクチン接種前後の飲酒について

Q.18 新型コロナワクチン接種後、頭が痛くなりました。頭痛薬を飲んでも大丈夫ですか?

A. はい、新型コロナワクチン接種後、頭痛薬を飲むことに問題はありません。

これまでの報告では、ワクチン接種後の頭痛は25~50%の人に認められる副反応です。多くは接種後3日以内に認められています(2021年3月現在)。ただし、過去に経験したことのないような強い痛みや吐き気があったり、意識がもうろうとするような場合には、ワクチン接種と直接関連のない頭の病気(脳出血など)の可能性もあるので、医療機関に連絡をしてください。

Q.19 新型コロナワクチン接種後の痛みや熱を予防するため、解熱鎮痛薬を前もって飲んでおいた方がよいですか?

A. 新型コロナワクチンの接種前に、副反応の予防目的で解熱鎮痛薬を服用するのはやめた方がよいでしょう。米国疾病予防管理センター(CDC)は、ワクチンの効果への影響がわかっていないため、服用は推奨できないとしています。理論的には、解熱鎮痛薬の事前内服は免疫反応を鈍らせ、ワクチンの効果を低下させる可能性もあります。接種日の前夜や当日に熱が出た場合には、解熱鎮痛薬を飲んで接種を受けるのではなく、接種を延期してください。

一方、ワクチン接種後に出た痛みや熱を軽減するために、市販の解熱鎮痛薬(アセトアミノフェン、イブプロフェンなど)を使うことは可能です。厚生労働省もホームページで、ワクチン接種後に熱が出たら必要に応じて解熱鎮痛薬を服用し、様子を見るよう案内しています。

Q.20 新型コロナワクチン接種後に妊娠が判明しました。どうすればよいですか?

A. 新型コロナワクチンの臨床試験に参加した女性の中には、後から妊娠が判明した人もいましたが、妊娠経過に影響があったという報告は今までのところなく、妊娠を継続して問題ありません(2021年3月現在)。米国では、希望者は妊娠中も新型コロナワクチンを接種可能としています。すでに3万人以上の妊婦がmRNAワクチンの接種を受けており、妊娠経過に影響があったとの報告はありません。また、動物実験では胎児に影響がないことが確認されています。

ただし、長期的な安全性についてはまだ十分なデータがないのが現状です。新たな知見が出てきたときには、LINE公式アカウントの「コロワくんの相談室」でも情報提供していきます。

なお、1回目の新型コロナワクチン接種後に妊娠が判明した場合には、2回目の接種を妊娠12週になるまで延期したり、接種を控えたりすることもできます。心配ごとがあれば、かかりつけ医に相談しましょう。

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コロワくんサポーターズ代表・山田悠史先生からのアドバイス

 日本では、まだ新型コロナワクチンの接種を待っている方が多いと思います。その中には持病を抱えていたり、治療のために服薬をしたりしているため、接種に不安や疑問を感じている方もいらっしゃるでしょう。私が診療に当たっているニューヨークでも、そうした不安や疑問を接種会場の医療スタッフに聞く例が非常に多いのが実情です。

 でも、接種会場のスタッフは、あなたの病状や薬について詳しく知っているわけではないため、必ずしも的確な回答を得られるとは限りません。もしワクチン接種に不安や疑問があるようでしたら、接種を待っている今のうちに、かかりつけ医の先生に相談されることをお勧めします。

 私たちが運営しているLINE公式アカウントの「コロワくんの相談室」や、それを書籍化した『日米で診療にあたる医師ら10人が総力回答!新型コロナワクチンQ&A100』でも、持病や薬とワクチンとの関係について説明しています。接種への不安や疑問の解消に活用いただきたいと思います。

(倉沢正樹=日経メディカル元編集長)

[日経Gooday2021年4月27日付記事を再構成]

〈訂正〉記事中、住所地外接種届出済証の発行について「住民票がある市区町村で」とあったのは「実際に接種を受ける市区町村で」の誤りでした。本文は訂正済みです。

日米で診療にあたる医師ら10人が総力回答! 新型コロナワクチンQ&A100

著者 : コロワくんサポーターズ
発行 : 日経メディカル開発
価格 : 990円(10%税込)

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