単独初主演映画とともに、和菓子も誕生

公開中の新作は、映画単独初主演作となる『しあわせのマスカット』。「人を幸せにするお菓子を作りたい」と岡山の和菓子メーカーに就職したものの、提携するぶどう農家に配属されてしまう主人公・相馬春奈を演じている。

「撮影は2年前。私が高校を卒業して上京した頃でした。主演への不安やプレッシャーはありましたが、夢に向かって挫折を繰り返す春奈ちゃんと重なる部分があったので、共感しながら演じることができました。ただし、春奈ちゃんは明るく、元気いっぱいの女の子。私自身はわりと落ち着いているほうなので、ギアを上げるのは大変でしたね。

秋吉伸介役の竹中直人さんと、相馬春奈を演じる福本莉子さん。(C)「しあわせのマスカット」製作委員会

春奈ちゃんは、竹中直人さん演じるぶどう農家の秋吉伸介さんに、マスカット作りを教えてもらいます。撮影で初めてグリーンハウスに入ったときは、感動しました。たくさんのマスカットがきれいだし、都会では土に触れる機会もないので、自然に癒やされました。問題は、ハウスの中で普通に立つと、頭がマスカットにぶつかること。竹中さんとずっと中腰で、『腰、痛いね!』と言いながらお芝居をしていました(笑)」

春奈の就職先は、岡山市に生産拠点がある和菓子メーカー「宗家 源吉兆庵」。映画では、そのモノ作りの現場や販売の裏側を垣間見ることができる。

「源吉兆庵さんには、本社や工場、販売店などを撮影で貸していただきました。そのとき差し入れとして、春奈ちゃんの人生を変える『陸乃宝珠』というお菓子を食べたんです。これが、めちゃくちゃおいしくて、マスカットがまるごと1個入ったぜいたくさがたまらない。私自身、果物が好きなので、ロマンを感じました。

ロマンと言えば、春奈ちゃんがマスカットを使った和菓子を考えて、スケッチブックに描く場面があるんです。今回、その和菓子を源吉兆庵さんが商品化してくださって、うれしかったですね。映画を見て『おいしそうだな』と思った方が本当に食べられるし、お店で和菓子から見た方には『こんな映画があるんだ。見に行こう』と思っていただける。ふわふわでおいしい『しあわせのマスカット』も、ぜひ楽しんでいただきたいです」

「撮影で初めて、農作業用の作業服を着たんです。いいですね、作業服って。動きやすいし、デザインもカッコイイし、汚れても気にならない。最強だなと思いました」(C)「しあわせのマスカット」製作委員会
「小さい頃、よく苺大福を買って食べていました。映画の中に『お菓子は人を笑顔にする。人を幸せにする』というセリフがありますけど、本当にそうだなと思いますね」
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