新時代の社長に似合う名門ブランド時計　男女8選Watch Special 2021 (1)

実用時計のキング「ロレックス」

高級時計の代名詞とも呼べる圧倒的なステータス性を誇るロレックスだが、じつはこのブランドほど手堅く時計作りを行うところは他にない。頑丈で防水性の高いオイスターケースしかり、パーペチュアルと呼ばれる高効率の自動巻き機構しかり、常に“タフさ”や“実用性”にこそ重きを置いて開発を行い、進化を重ねてきた。だからこそ極限に挑む冒険家たちから信頼されてきたわけで、日々精力的に仕事をこなす企業トップを支える相棒に最適だ。なおロレックスはSS製モデルの人気が高いが、ここではあえて男性用にコンビモデル、女性用にダイヤセットのモデルを紹介。これなら格式の高いシーンも使えるはずだ。

〈男性〉小径＆コンビで差がつく大人のエクスプローラー

ロレックス「オイスターパーペチュアル エクスプローラー」

1953年に誕生し、屈強な性能から著名な登山家や冒険家に愛用されたことでも有名なエクスプローラー。ロレックスのスポーツ系モデルの中ではもっともシンプルなデザインであり、そこを好ましく思っていた人も多いはずだ。

2021年はそんなエクスプローラーが驚きのアップデートを果たした。前作よりサイズが3mmも小さくなり、往年のエクスプローラーに近いプロポーションとなったのだ。小径の時計を好む人にはうれしい進化だろう。もちろん新しい耐磁性ムーブメントを積むなど、ポテンシャル面も大幅にアップしている。

写真はそのコンビバージョンだ。じつはエクスプローラーは長年ステンレス製のみの展開で、ゴールドを使用したモデルは初期のごく一部のみ。ぐっとモダンな華やぎを増し、風格あるスーツスタイルにも一層映えるたたずまいになっている。若いビジネスマンにも着用者の多いエクスプローラーだけに、差をつけるならこれが絶好だ。

〈女性〉WGとのさりげないコンビ仕様にダイヤの華やぎ

ロレックス「デイトジャスト 31」

美しくて強いロレックスのレディースウオッチを愛用する女性経営者は多い。中でもジュエリーとしての側面も持つモデルをお探しなら、「デイトジャスト31」の新作がいい。こちらはケースとブレスレットにステンレス、ベゼルとインデックスにはホワイトゴールドを採用したモデル。ベゼルと6時のインデックスにはダイヤモンドがセットされ、サンレイ仕上げのパープルの文字盤と相まって、夜のシーンで非常に映える仕上がりだ。

それでいて流行に左右されないクラシック感あるプロポーションと、SS×WGの透徹なコンビカラーにより、ビジネスタイムで過度に目立ちすぎることはない。オンもオフもしなやかにこなす、敏腕かつ魅力的なリーダーにふさわしいモデルだ。

日本が誇るマニュファクチュール「グランドセイコー」

初代グランドセイコーは、スイス勢が高級時計の代名詞だった1960年、その牙城を崩すべくセイコーの培ってきた技術を結集して誕生した。精度や耐久性、視認性など腕時計の本質を真摯に追求する姿勢は着実にファンを増やし続け、2017年にはついに独立したブランドへと昇格。今では世界中の審美眼に優れる人から熱烈に愛されている。日本を代表する各界企業トップにこそつけていただきたいブランドだ。

〈男性〉素材の大胆なコントラストが光るアグレッシブなGS

グランドセイコー「スポーツコレクション セイコー創業140周年記念モデル スプリングドライブ クロノグラフGMT　SBGC240」

グランドセイコーといえば、日本の美意識を凝縮したような端正な3針モデルを思い浮かべる人が多いだろう。それらもいいが、IT系のベンチャーなどに見られる普段スーツを着ない経営者には、もう少しエッジが効いたデザインが似合いそうだ。

そこでおすすめしたいのがセイコー140周年記念として「スポーツコレクション」から登場したご覧の限定モデルだ。グランドセイコーでは初採用となる18Kイエローゴールドとブラックセラミックのコンビベゼルにより、リッチな華やぎとアグレッシブさのバランスが絶妙な仕上がりとなっている。これならはやりのセットアップを含め、カジュアルなオフィススタイルの格上げにも絶好だろう。搭載するムーブメントは、自動巻きでゼンマイを巻き上げつつ、クオーツと同等の精度をかなえたセイコー独自のスプリングドライブ。クロノグラフとGMTも装備した極めて実用的なメカニズムだ。テクノロジーと大胆なアイデアを武器に世界と闘う者にうってつけの1本だ。

〈女性〉イエローゴールドとピュアな白の組み合わせが新鮮

グランドセイコー「エレガンスコレクション STGK004」

近年のグランドセイコーはレディースウオッチも豊富に展開し、海外の高感度な女性たちからの評価も非常に高い。こちらはレディース専用に開発された小型メカニカルムーブメントを搭載したモデル。最近の時計業界では金無垢（むく）ケースでイエローゴールドはあまり用いられなかったが、こうして眺めると改めて高貴な気品に満ちた素材であることがわかる。これには文字盤とストラップを白ですっきりまとめたことも貢献しているのだろう。

ダイヤモンドをベゼルに42個、インデックスに12個配置し、リューズには大ぶりなダイヤモンドをセット。文字盤はダイヤのきらめきをモチーフとする彫刻がなされた白蝶（しろちょう）貝と、ディテール面もゴージャスだ。パーティーシーンはもとより、大勢を前にプレゼンテーションするような場面でも、こんなゴールドウオッチが腕にあれば自信とパワーを与えてくれそうだ。

（後編でも異なる4ブランド8モデルを取り上げます）

（ライター　吉田巌：十万馬力）

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