――好きなスーツの形はありますか。

「イタリアクラシコや英国スタイルで、シングルで作ります。Vゾーンが広めに出るよう、上着のボタンは少し下げ気味にします。スーツもシャツもオーダーで、生地にこだわっています」

――きょうのスーツはネイビーですね。

「単色に見えるでしょう。でも実は、よく見ないと分からないくらいに小さなドットのようなぽつぽつした模様が入っています。このぽつぽつが光沢を消してくれます。スーツが光っていると相手が違和感を持つ時があるので気をつけます。オーダーする時には、対面する相手が何をもってコンフォタブル(快適)と感じるかを考えて作りますね」

184センチの長身。「海外にいっても違和感がないのはいいことかもしれません。本社のあるオランダは平均身長が私くらいですから」

――先日、脳の健康状態を見える化するという脳ドック用プラグラムの発表会で登壇されました。会見やプレゼンの場で意識することは。

「ヘルスケアをみなさんにもっと意識してもらうには、自分がヘルスケアの良いモデルにならなくちゃいけない。フィリップスはヘルスケア、ヘルステックの会社ですよ、というイメージをどう見せていくのか。清潔感だけではなく、健康感といったことまで考えて、会見で着るものを選びます。顔も保湿クリームくらいはつけています」

心がける「自然に受け入れてもらえる服装」

――ヘルスケアの会社で、みなさん健康になりましょう、と言っても、本人の調子が悪そうだと説得力がないですよね。

「人の第一印象ってすごく大事だと思うんですね。誰かに初めてお会いする時はニュートラルな印象でありたいと考えています。プラスアルファに持っていこうとは思わず、自然に受け入れていただけるかどうかが大事なんです。おしゃれな感じを前面に出すとマイナス要素になってしまうので、そこまではやりません」

お気に入りの麻布テーラーのチーフ。チーフは50枚ほどコレクションしている

――そう加減できるのは、相当の着こなしを身につけているからでしょう。どのくらいのアイテムをお持ちですか。

「この間スーツを数えたら、40~50着ありました。チーフにも凝っていて50枚くらいあります。自分のモチベーションを高く持っていくうえで服の数をそろえる必要はありますが、決して高いものを買っているわけではありません。ブランドものでどうのこうの、というのは極力避けて、自分にとっての着やすさと、相手からみた心地よさを重視したスーツ選びを心がけています」

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部下の服装にも視線 ひと言で「変身」した部長も
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