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関西では格子状に切るのが一般的?

やはり関西ではお好み焼きを格子状に切るものなのか。1946年に大阪市西成区玉出で創業し、現在は国内外でお好み焼き店「ぼてぢゅう」を約100店展開するBOTEJYU Group ホールディングス(大阪市)専務の神山和則さんに伺うと、「はい、関西におきましては格子状に切ることが良しとされています」との答え。

ぼてぢゅうは、職人がカウンターの鉄板でお好み焼きを調理し客に提供するスタイルを確立させたブランド。ちなみに焼きそばが入った「モダン焼き」や、マヨネーズをかけて食べるスタイルもこちらが発祥である。現在はカウンター席よりテーブル席が増え、客自身がお好み焼きをカットするようになったが、以前は客が食べやすいように職人が調理したお好み焼きをカットしていた。その形が格子状であったという。

「ぼてぢゅうは創業当時より、お好み焼きの定番メニュー・豚玉を楕円形に焼いており、75年たった現在も継続しております。理由は、脂ののった豚バラ肉のうま味を閉じ込めるため、長くカットした肉を使用しており、円形では豚肉がはみ出てしまうからです。どこを切っても豚肉があるように楕円形にこだわっています。楕円形であるからこそピザ切りは成立せず、格子状に切るようになったと認識しております」

なるほど、楕円型のものをピザのようにカットしてしまうと、直径が短いほうと長いほうとでは、ピースの大きさが著しく違ってしまう。そうなると、確かに格子切りのほうが妥当である。

ぼてぢゅうのこの切り方が広まったのか、もともと格子状に切る習慣があったのか定かではない。ただ、お好み焼きの形が丸であっても「格子切り」にするのだから、「楕円だから」以外の理由もあるに違いない。

その理由について神山さんは「戦後間もなく物資も限られていた時代において、関西の食文化を支えてきたのがお好み焼きです。日本で生まれた純粋な和食で、一般大衆食として関西食文化とともに成長してきた歴史があります。 ピザやケーキという、洋食の要素の強い、少しおしゃれでぜいたくな食べ物というイメージと違い、大衆から愛される日常食としてのお好み焼きのイメージから格子状に切ることが関西では定着しているかと思います」と考察する。

でも、理由はそれだけではないようだ。それはこんな質問によって明らかになった。神山さんに「『ピザ切り』以外にも関西の人にとって我慢できない、お好み焼きの食べ方やマナーはありますか?」と伺ったところ、こんな答えが……。

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