――こちらのスタイルではパンツの丈も短いですね。

石津「短すぎだよな。短すぎるとカッコ悪い。つんつるてんでパツパツ。足首が見えるっていうのは、賛成しないな。靴もとがりすぎはだめ。ついでにいうとソックスなしの素足もNGだ」

――石津さんは素足に靴、がお好きではないですよね。

石津「考えられません。靴メーカーは靴下をはくこと前提に靴を作っています。健康面からいっても靴下をはいたほうがいいです」

ブレザーはタケオキクチのもの。「最近はパンツはほぼユニクロです。ジーンズもそう。日本人の骨格に合わせているから、はき心地がいいんだよ」

――さて、今度は今どきの安藤さんのセットアップスタイルを見ていきましょう。シルエットがゆったり。

石津「がぜん今っぽくなっているよね。でもやっぱりパンツの丈は短いな。気をつけてね」

――ギンガムチェックのシャツは古着のGU。セットアップも古着で3600円くらいで買ったそうです。安藤さんは古着店に足しげく通い良品を見つける目利きです。

安藤「ギンガムチェックのシャツは赤、ベージュ、ブルーの3色買いました。開襟シャツ感覚ですので、インせず、外に出して着ます。セットアップは最近のものなので、シルエットが大きめです」

石津「いい感じだね。麻のギンガムチェックもぴったりだ。足元のタッセルシューズも抜け感がある。雰囲気が変わったし、これなら在宅でも外回りでもカッコよく見えて気分がアガりそうです」

テレビ会議 巻物で雰囲気ガラリ

――違うイメージを演出できますよね。安藤さんは連日リモートのときには服装をどう工夫していますか。

安藤「毎日違う姿を見せたいので、巻物で雰囲気を変えているんです。10種類くらい用意して、着けたものを覚えておいて、昨日はピンク、今日は青といった具合。パソコン画面に映るとずいぶんイメージが違って見える効果がありますから、同僚にもすすめていますけど、なかなか賛同してもらえません(笑い)」

石津「そりゃあ、リモートのテレビ会議で毎日こんな人が出てきたら驚いちゃうし、まねするのは難しそうだけど、見ている方は楽しいんじゃない。テレビ会議で変化をつけるなら男の場合は首だけだもの」

下に着ているのは同じジャケット。あえてシャツを見せず、巻物で首元をカラフルに彩る安藤さん

――マスクは気にしますか。

安藤「在宅でのテレビ会議では、マスクはほぼ皆がはずしていますね。会社では不織布マスクのストックが置いてあり、それを着けて消毒して仕事をするのがルールです。ただ僕は耳が痛くなってしまうので、自分で用意しています。フィットするタイプのデザインで、白、グレー、紺を常備しておいて、スタイルに合わせて色を変えています」

――後編ではリモートワーク時代のカジュアルスタイルについて議論します。

(聞き手はMen's Fashion編集長 松本和佳)

石津祥介
服飾評論家。1935年岡山市生まれ。明治大学文学部中退、桑沢デザイン研究所卒。婦人画報社「メンズクラブ」編集部を経て、60年ヴァンヂャケット入社、主に企画・宣伝部と役員兼務。石津事務所代表として、アパレルブランディングや、衣・食・住に伴う企画ディレクション業務を行う。VAN創業者、石津謙介氏の長男。

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